「結局、ヤマト研究においてUFOは避けて通れない問題だと気付いたよ」
「さらば宇宙戦艦ヤマトの原企画にあるUFOの問題だね」
「それはAR台本にまで残存している」
「ではここでいうUFOとは?」
「時期的にこれにあたると考えられる」
UFOブームより
1970年代後半に日本でUFOブームと呼ばれる現象が起きた。ピンク・レディーの楽曲「UFO」をはじめUFOを題材にした多くの派生作品が作られ、社会現象としてUFOが流行になった。1978年に映画『未知との遭遇』が日本公開されると、そのブームは頂点に達した。フィクションのテーマとしては大変面白いので、多数の作品が製作されヒットした。後述の作品リストの年代を参照。同時代に日清食品は「日清焼そばU.F.O.」と命名した即席焼きそばを発売し、現在まで販売し続けている超ロングセラーとなった。容器の形を空飛ぶ円盤に見たてるとともに、「UFO」を「うまい(U)、太い(F)、大きい(O)」のイニシャルにかけている。
「1970年代後半がキーワードだね」
「そうだ。1974年の宇宙戦艦ヤマトはあまり強い影響を受けていないが、1975年の宇宙円盤大戦争、UFOロボ グレンダイザーになると影響が堅調に出てくる。1976年の円盤戦争バンキッドもだ」
「そして、1977年の劇場版宇宙戦艦ヤマトを経て、1978年のさらば宇宙戦艦ヤマトに至るわけだね」
「そうだな。そしてUFOブームの影響は、1983年のサイコアーマーゴーバリアンで、サイコアーマーが光る玉になって高速移動する描写のあたりまで影響を与え続けるのだろう」
「限界はそこまで?」
「1984年のキャベツUFOになると、もはやファンタジー色が強くなっていて、UFOを信じるか信じないかというレベルの状況ではなくなっている」
「話はそれだけ?」
「ピンクレディーのUFOも1977年」
「あえてピンクレディーのUFOまで話題にする意味があるの?」
「あるとも。作詞:阿久悠なのでヤマトへの直撃コースだ」
「ひ~」