「実は最近キャンディ・キャンディに興味が出てきた」
「なぜ?」
「キャンディ・キャンディはそれほど出来が良いとは思わなかった。レディ・ジョージィの方がまともだと思っていた。しかし、そういう問題ではない。キャンディ・キャンディはヒットしたのだ。それは何を意味するのか。何かのニーズを満たしたのだ」
「それで?」
「では何がいったいそれに該当するのか。そもそもアンソニーとは何か。エルロイ大叔母さまとは何か。アルバートさんとは何か。ニールとイライザとは何か。いろいろ疑問はある。だが、コミックは普通に販売されていないし、中古価格の相場は凄く高い」
「ひ~」
「結局、原作者と漫画家の間の問題が尾を引いているらしいのだがね」
「それで?」
「こういうスタッフ間のいざこざで裁判沙汰にまで発展している話はヤマトでも同じことだ。むしろ、ヤマトはもっと悪い。権利関係がどうなっているのか。西崎サイドも松本サイドも東北新社サイドもあって良く分からない」
「でもさ。ヤマトは普通に買えるよね」
「そうだ。店に商品があって、普通に買える良かった良かった」
「でも、それは確実では無かったわけだね?」
「そうだ。話がこじれるとキャンディ・キャンディ化する可能性もあったと思う」
「ヤマトがキャンディ化しなかった幸福を噛みしめないといけないわけだね」
オマケ §
「あ、ニールとイライザがいじめに来ました」
「今日の屈辱に耐えるんだ。それが男だ」
「私は女よ。おてんばいたずら大好き」
「あ、こら行くな。戻って来い (ちゅどーん)」
オマケ2 §
「アンソニー、あなたは丘の上の王子さまでしょ?」
「ええと。森雪とサーシャぐらい違う人かな」
オマケIII §
「いやーっ! アンソニーが死んじゃった!」
「大丈夫。イスカンダルで奇跡的に生きているから」
「他の女のものになってるなんて、それもいやーっ!」
結論 §
「で、結論は何?」
「キャンディの古書の単行本が死ぬほど高い」
「その怨みが君を突き動かすのだね」
「そんなとき、こう言うの。鏡を見つめて」
「うらみはらさでおくべきか」
「それは違う!」
知りたいこと §
「結局何が知りたいんだ?」
「なんで、ニールとイライザはキャンディをいじめるのか? なぜアーチーとステアはあまりに無力なのか? エルロイ大叔母さまの本当の位置づけは何か? そもそもアルバートさんは最終ゴールと言える存在なのか? なぜニールの求愛は失敗するのか?」