2015年08月12日
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続・感想・映画「ぼのぼの クモモの木のこと」

Written By: トーノZERO連絡先

「この映画の面白いところは、構造的に落雷一発で全てがひっくり返るところだ」

「全てが?」

「そうだ。落雷の前はこうなっている」

  • 逃げた虫
  • 忘れるための木
  • 見つからない焦げたところ
  • 見つからないおまもり
  • 来ない待ち人
  • 生まれつき上手い遊び

「そして、この構造の世界の中で、主人公のぼのぼのは決意する。自分が待ち人になることで、少なくとも【来ない待ち人】は解消されるはずだ」

「ぼのぼの最大の決意だね」

「しかし、それは全面的な拒絶に出合ってしまう」

「自分自身がそもそも欠落を抱えたぼのぼのでは、他人の欠落を埋められないわけだね」

「そうだ。しかし落雷一発で何もかもが変化する」

  • そこにいる虫
  • 思い出すための木
  • 見つかった焦げたところ
  • 見つかったおまもり
  • 来た待ち人
  • 幼い頃は下手だった遊び

「そこが面白いわけだね」

「それほど長い映画ではないが、たった1つの事件を切っ掛けに何もかも変化するのは面白い」

「でも、特に面白いのはどこ?」

「探さし物が見つかるのはすぐに予測できるけどね。生まれつき得意というのが、幼いころは下手で父親に教えられた、と変化するのは予測しがたい意外性がある」