「たしか昨日だな。成城学園前駅の駅前の道をひたすら北に行くとどこに行くのか、昔気になったことを思い出してな。実際に自転車で走ってみることにしたのだよ」
「どこに出るの?」
「この道そのものは途中で無くなっちゃうのだけどね。おおむね仙川駅方面に出る」
「ふーん」
「ところがね。途中で変な鳥居のマークを見かけたのだ」
「屋敷神探索家としては、鳥居を見過ごせないわけだね」
「その通り。その時はそのまま行きすぎたが印象に残って引っかかったのだ」
「それで?」
「その後でショッキングが事態があったのだ」
「何だよ」
「なんと【踊る世田谷通信】さんが、所さんの世田谷ベースの番組情報をツイートした時に、同じ鳥居のマークをツイートしていたのだ」
「な、なんだって?」
「調べた結果、この鳥居は世田谷ベースのマークそのもの。テレビで1回も所さんの世田谷ベースを見ていないのに、世田谷ベースの名前もろくに知らない段階で、既にそれを発見していたのだ」
「成城に世田谷ベースがあるとすら知らない段階で発見していたのだね」
「そうだ。至極単純に、【成城は発見が多い面白い街】【屋敷神探索家として鳥居は見過ごせない】という2つの理由により、世田谷ベースを発見していたのだ。それと知らずに」
「ファンなら怒るような話だね」
「怒るかもな」
「それで発見したらどうなの?」
「実は、それを契機に所ジョージについて調べたところ、植木等を尊敬していると知った時点で所ジョージを理解できた。最近、やっと植木等を理解したところなのでね。植木等を尊敬しているなら、植木等のああいう面を分かっているはずなのだ」
「ああいう面とは?」
「植木等の無責任の破綻ぶりは、計算された演技に過ぎない。本人はいたって真面目。それを前提にするなら、所ジョージの破綻も同じ。植木等はいたって真面目な演技ができるのと同じで、所ジョージにもできるはず。事実、バズ・ライトイヤーや、崖の上のポニョのフジモトは、いたって真面目に演じられている」
「バズが好きの?」
「フジモトもな」
「話はそれで終わり?」
「いや。最初に戻る。そもそも、分かったのはこの鳥居マークが世田谷ベースのマークであると言うだけで、なぜ鳥居なのかぜんぜん分からない」
「なるほど。鳥居を見過ごせない君としてはそこが気になるわけだね」
「そうだ。世田谷ベースは見過ごしても良いが、鳥居は見過ごせない」
オマケ §
「所さんとは趣味が合いそう?」
「アメリカびいきのところは、こちらのシャーマンやワイルドキャット趣味と重なるところが大きいとは思うが、その先は分からないね。鳥居の解釈次第というところかな」
「アメリカびいきで鳥居は解釈できないわけだね」
「そうだな」
「ところで君はアメリカびいきなの?」
「好きなものにアメリカ製がけっこう多いからな」