2015年10月01日
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三百字小説『この惑星城に人類は産まれた』

Written By: 遠野秋彦連絡先

 神は人類を作った。

 だが、惑星上に作ろうと思っていたのに手違いで惑星城に作ってしまった。初めての人類アダムはエデンの園ではなく、惑星城という城の中に生まれ出た。

 惑星城は、悪魔界との決戦に備えて作られた天界の城であり、いつも戦闘天使達が詰めていた。だから彼らの食事も用意されていたのだ。

 初めての人類アダムは、朝食の食卓に置いてあった梨を、禁断の果実である林檎と間違えて食べてしまった。

 アダムは釈明した。

 「腹が減っていたので仕方がありません」

 「だが、無断で梨を食べてしまった君には処罰が必要だ」

 「それはナシの方向で」

(遠野秋彦・作 ©2015 TOHNO, Akihiko)

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