「なぜこれを?」
「最初に発売された当時、アオシマの製品は出来が大幅に劣るという印象があったが事実か確認するために古い金型のままの駆逐艦を買ってみた。基本ランナーで組んである。Xランナーのパーツは使っていない」
「結果は?」
「予想以上に出来が悪かった。積極的にリメイクされている理由が良く分かる」
「どの辺が問題?」
「取り付け位置が分からないパーツがあって当たり前みたいな」
「ひ~」
「しかし、基本的な筋は悪くないので、きちんと作ればそれなりの見栄えにはなる。結局、作る人の意志の問題」
子の日ミステリー §
「それでだ。子の日最大の疑問は2番砲塔の向きだが、これは逆。リメイク時に直っていて、初春1941を買ってくれば分かる。他の取り付け位置の問題や甲板の色も初春1941を買ってくればだいたい分かる」
「そうか」
「しかし、子の日最大の疑問は2番砲塔が穴穴であることだ。両方穴で突起が無いから位置が決まらない。しかし、ハッと気付いた。Xランナーの方法を使うと突起があるから、凹凸が噛み合う。この船体、Xランナーのパーツを使うことを前提に金型が改修してあるのじゃないか?」
「分かった。当時を体験するつもりが、体験できなかった可能性があるわけだね」