「どんな映画か全く知らずに借りたのだがね。これは当たり。綺麗なアカペラの音楽と、笑える展開が、骨太のシナリオでつないである。最後まで飽きないで飽きなかったよ」
「なるほど」
「まあ、例によって勘違いしたうざいリンゴのマークが嫌みだったがね。致命傷になるレベルでは強調されていなかったので、まあ許そう」
「なるほど」
少しだけ §
「で、少しだけ違う話をすると、この映画で12人の怒れる男達を思い出した」
「どこが?」
「堅物女と、DJ志望の女の対立が軸になるのだがね。怒れる男達でも、有罪を主張する堅物と、疑問を差し挟む男がいて、やはりグループの集団ドラマなのだよ」
「そうか。持ち味が似ているわけだね」
「まあこっちの映画の方が少し下品ではあるがね」
「でもそこが笑えるからいいのだね?」
「その通りだ」