Written By: 川俣 晶
「実は帰る途中に発見したことがある」
「いつも通る道ではないのかい?」
「実は、遠出しなかったので遠回りして帰ろうと思った。わざといつも通らない道を曲がろうと思った」
「それで?」
「水路跡の入口らしいものを発見してしまったのだ」
「へー」
「で。結局最後は入れない場所に出たが、それは見慣れた甲州街道の外車店の横にある水路跡に続いていた」
「出口は知ってたのか」
「でも、その先は辿った記憶が無い。こんなに甲州街道に近いのに、初めてだったかもしれない」