「序盤は少しペースが遅くて、マニアック過ぎで、イマイチ冗長かと思ったがね。後半加速して後味は良いからまあこれはこれでいいか。映画の作り方として、序盤はちょっと退屈というのも1つのスタイルだ。要するに納得して劇場を出られれば映画はオッケーなのだ」
「じゃあ、見どころは?」
「執拗なまでに貫徹された歴史考証かねえ」
「そこが凄い?」
「少し行きすぎているぐらい。下手をするとそこに魂を持って行かれかねない」
「ひぇ~。もうちょっと良い感想を頼む」
「この映画は大人向き。いろいろと、大人の視線が入っている」
「お子さま向けの映画でなはないのだね」
「子供が主人公なんだけどね」
「ファミリー向けとも言えないわけだね」
「そうだな。まあ、キャラの立て方とか、ストーリー運び、演出の方法論などのテクニカルな部分は凄く上手い。そういう意味では、間違いなく出来が良い方の映画。安心して見られる」