「さらば宇宙戦艦ヤマトという作品は、非常に完成度が高いのだが、けっこうあちこちに綻びがあるのも事実だ。たとえば、単調すぎる地球艦隊対彗星帝国戦などだ。ソナーをあげよとか、本当に気が抜けるような展開だ」
「では、君の解釈は?」
「本当ならもうちょっと違う何かがあったはずだと考えた」
「何かって何だよ」
- 地球側は切り札を2つ持っていた。1つは拡散波動砲で、もう1つはアンドロメダの2回波動砲発射だ
- バルゼーは潜空艦という1つの切り札しか持っていない
- 彗星帝国には、白色彗星そのものという切り札もあるので、2つあると言える
「つまりなんだ?」
「切り札が1つしかないバルゼーはアンドロメダに勝てない。だが、先に切り札を切ってしまったアンドロメダは白色彗星に勝てない」
「ふーん。それで?」
「実はこのストーリーの流れは想像で補完して考えたもので、実際の映画はかなり煮え切らない」
「実際には切り札になっていない潜空艦とかだね」
「あれはまさに煮え切らない」
「なぜだと思う?」
「ひたすら、ヤマト登場に演出上のポイントを置いたからかな」