2016年03月17日
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感想・UQ HOLDER! 10巻【ネタバレ注意】

Written By: 川俣 晶連絡先

「お気楽なラブコメ巻みたいではあるが、意外と深刻でもある」

「なんで深刻なの?」

「結局、世界の運命よりも【私は何者か】という部分の方が重い。特定の個々人としてはね。そして、その問題は九郎丸で最大になる」

「男か女かすら曖昧だってことだね」

「女殺しの家系の末裔としては、九郎丸の中の【女】すら刺激してしまう」

オマケ §

「いつもみんな温泉入ってるのなら【ひなた荘】と改名するがよろしい」

「それは違うから」

「世田谷区の瀬田隧道の入口を見に行くときは、【瀬田さんに会いに行く】と言っているぞ」

「言ってないだろ」

オマケのオマケ §

「最近、思うのだがね。種としての人類はもう終りではないかと」

「なぜだい?」

「子孫を作らずどんどんみんなアホになって行くばかり。特に日本で顕著。その代わり、技術だけは発展し続けている。おそらく、人類ではない何かが出てきて取って代わられる。それが今の人類の延長線上にあるものか、それとも不連続なものかは分からないがね」

「それで?」

「そうすると、人にあらざる者を描くUQ Holderとか、人とウォーカロンの識別を問題にした森博嗣のWシリーズのような作品こそが、真の意味で時代にマッチしていると言える」

「人にあらざる者は昔から定番ではないのかい?」

「昔からよくあるパターンは超人願望なんだよ。強化された人。それがサイボーグ009であり、デビルマン。それとUQ Holderが違うのは、人間とは違う価値観が重点的に描かれるところ」

「つまり、009もデビルマンもUQを前にしたら古いわけだね」

「もはや時代にそぐわない」

「それが009対デビルマンを見て思うことなのだね」

「いや、これはUQ10の感想だから」

UQ HOLDER