2016年04月02日
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感想・映画「クレヨンしんちゃん オラの引越し物語 サボテン大襲撃」

Written By: トーノ・ゼロ連絡先

「参った。面白くて、TVからの録画を見たら一気に最後まで見てしまった」

「どこが予想外だった?」

「メキシコ編は、実は野原一家以外のレギュラーキャラが1人も出てこない。しんちゃんの友達のそっくりさんもいない。それでいて、全員が非常に印象的でちゃんと記憶に残って区別できる。これは凄くキャラクター作りが上手い。ストーリー構成も上手いが、特にキャラクターが上手い」

「誰が良かった?」

「ルチャの人と、スマホちゃん」

「最後にスマホ投げちゃうスマホちゃんだね」

「そう。最後にみんな大切なものを捨ててサボテン退治に協力する。スマホちゃんはスマホを捨てるし、町長はサボテンを捨てるし、ルチャの人は膝の痛みという仮病を捨てる」

「そこが良い訳だね」

「小さな孤立した田舎町もの、とでも言うべきか。狭い限定された地域性と人間関係に根ざした作品だよ」

「で、他に何かある?」

「ある。実は、当初物語的な悪役はサボテンではなく町長なのだ。サボテンが人を食っていても、町長の方が悪役。しかし、最後の最後に改心する。改心すると、そこでサボテンがやっと悪役性を獲得できるかといえば、そうでもない。結局、サボテンは食った人をまだ消化していませんでし。めでたしめでたしで終わる。サボテンは町長の煩悩の象徴で、町長が改心してしまえばサボテンは既に人を食えないのだ」

「それだけ?」

「実は、サボテンには最初から最後まで意志が存在しない。あれは舞台装置に過ぎないのだ」

「他には?」

「サボテンの設定に無理があるにも関わらず全般的に設定に無理がなく、ヒロシの仕事の設定にもあまり無理がない。あれも見事だ」

「サボテンが人を食う荒唐無稽な内容であるにも関わらず、無理が少ないのだね」

「そこは偉い」