「これは地味に面白い」
「どこが地味なの?」
「派手な嫌がらせとかは入らない。淡々と調査するだけ。データからどんどん巨悪が浮かび上がってくる」
「どこが面白いの?」
「少人数チームが1つのテーマを追求するところがね。分かりやすくて面白い。キャラが立っていて印象に残る」
「それで、他に思ったことはあるかい?」
「ああ。問題を一般化して抽象化すると、【精神の拠り所となる大組織の一部が確実に悪に染まり証拠隠滅の常習犯、一部は性的に幼く男女を問わず子供(実在非実在を問わず)を愛好する】という存在なら、日本国内にも心当たりがある」
「カトリックに匹敵するそんな大勢力が日本にも存在するのかい?」
「その通りだ」
「それはいったい?」
「オの作る人たちだよ」
「分かった。カトリックが教会に通うように、彼らはコミケに通うんだね」
「おっと、言い方が直接的すぎるよ」
「ひぃ~」
「まあ、ともかく他人事ではない、と思いながら見ていたよ」
「じゃあ君は、オ○キングという名の教皇様と戦う気かい?」
「そんな気は全く無い」
「そりゃまたどうして?」
「告発だけならとっくの昔に終わってるからさ。誰もそれに見向きもしなかった。そういうことさ」
「つまりなんだい?」
「そういう【とっくの昔に】という話は、このスポットライトという映画にもあったから驚きだ」
「そういえば、これは映画の感想だったね」
「そうそう。映画の話をしよう」
「君が最も興味深いと思ったことはなに?」
「新しい上司が、最初は無茶を振る無知男っぽく見えたものの、実は進むべき道を的確に示して最後まで面倒をみたことが分かって面白かった」