UQ HOLDER連載第122回感想【ネタバレ注意】

「いろいろあってすっかり出遅れたが感想だ」

「面白いねえ」

「裸ワイシャツの女の子の胯間を見ている刀太が?」

「違う。刀太はネギの出来損ないのコピーであることを悩んでいたはずなのに、みぞれは【ネギを超える救世主になる】というオプションを提示した。これで突然みぞれのスケールが突然大きくなった。刀太の最も根幹に関わる部分を掴んでしまったのだ」

「それだけ?」

「ネギの孫に対する興味が今は完全に刀太に冠する興味に入れ替わっている」

「なるほど。偉人の子孫だから注目を集めるのではなく、本人が注目を集めるのだね」

「それに、婆さんの果たせなかった夢を孫が果たすというロマンも加味されて、ドラマ的に盛り上がる」

「それで話はおしまい?」

「いやいや。実は、ある程度年配の主要登場人物はほとんどみんなネギが好き。好きすぎるぐらい好き。なのに、対立して争う。物語的な面白さはここにあるのだよここに」

「【好き】が共闘を産まないわけだね」

「むしろ、互いに争う方向に進んでいる。この矛盾した悲劇感が良いところだ」