2016年12月17日
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京王線の【八幡山止まり】とは何か

Written By: 川俣 晶連絡先

「実は、神保町で八幡山行きの各駅停車に出合って、レアものかと思った」

八幡山止まり

「それで?」

「この列車は本八幡発八幡山行き。都営線から新線新宿、橋本、笹塚以外に行く列車はあまり見ないと思った」

「何か勘違いがあった?」

「そうだ。実は今どき八幡山行き列車は何本もあって珍しくない」

「しかし、理由が分からないな。八幡山って、それほど乗降客が多い駅ではないぞ。明大前で降りる客が前提なら桜上水で折り返せば良い話じゃないか」

「そうだ。そこが気になった」

「何か理由が分かった?」

「ネットを検索しても、あまりそのものズバリの話は出てこなかったが、航空写真を見てだいたい見えてきた」

「というと?」

「桜上水折り返しはあまり便利ではない」

「えー」

「桜上水だと以下の問題がある」

  • 下り線で桜上水終点となった列車を上り線に入れるには、かなりの時間本線を塞いでしまう

「でも、桜上水止まりの列車はあるじゃないか」

「そうだ。でも調べたら運転本数の少ない深夜帯にしかなかった。しかも、終電か終電間際なので、そこで折り返していない可能性すらある」

「えー」

「それに対して、八幡山は引き上げ線に一度入れてそこで向きを変えて上りホームには入れるから本線を塞ぐ時間は最少で良い。ずっと運用が楽」

「つまり、八幡山折り返しは、桜上水折り返しより合理的ってことだね」

「そういう意味で、新線新宿も笹塚も折り返しに便利な構造になっていて、そこで折り返すのは合理的だと思う」