「凄い快挙だ。【東京・和田大宮の研究】という本を読んでいて、松ノ木運動場に存在した高射砲陣地への言及を発見した。高射砲陣地は本当にあったんだ!」
「どんな言及?」
「p27~p28から引用」
戦時中(昭和18年後半から)、この舌状台地の突端にはコンクリート台座の高射砲陣地が作られていて、直線で1.2キロ離れた拙宅にもズズーンと腹にひびく射撃音が伝わってきた。砲座、弾薬庫などの陣地構築で、遺跡の一部は壊された。
「なぜそんな話が出てくるの?」
「松の木遺跡の目と鼻の先だからさ」
「話はそれだけ?」
「実は、自分が高射砲陣地を発見したのは昭和22年の航空写真から痕跡を見いだしたことによる。しかし、いつからあったのかははっきりしない。ここでは【昭和18年後半から】と明示された。その数字が妥当かどうか検証するにせよ、取っかかりは得られた」
「で、数字の妥当性を検証できるの?」
「それは分からない」
感想 §
「【東京・和田大宮の研究】一発で好きになった。これは面白い本だ」
「へえ」