2017年10月11日
川俣晶の縁側歴史と文化下高井戸周辺史雑記 total 1016 count

図書館で調べる・東京ユニオンKKの正体は配給パンの委託加工パン工場ではないか?

Written By: 川俣 晶連絡先

「近所の図書館に行ってきただけなのに、凄く勉強になった。醤油でもソースでもない終戦直後に使用されたショースという代用調味料は初めて知った」

「具体的に何を調べにいったんだい?」

「昭和20年代のパンの歴史」

「結果は?」

「東京ユニオンKKのことは分からなかったが、背景知識はドッと増えた」

「具体的に見た本は?」

「2017年に出ている【パンと昭和】という本だ」

「どんなことが分かったの?」

  • ビタミンパンの意味が分かった。強化食品の時代があり、米に栄養素を加える強化米があった。その流れでパンに栄養を強化するエンリッチパンがあり、ビタミンパンもその流れと思われる。ビタライスに似た存在。
  • サツマイモを増産させたが食糧事情が好転して求められなくなった。サツマイモは甘藷デンプンの原料となり、甘藷デンプンの消費先として強化米が国策で推進された。
  • 甘藷デンプンは水飴の原料になるため需要があった
  • 配給パンの統制が解除される前は、新興業者の委託加工パン工場が日本全国に無数にあったという。東京ユニオンKKの正体はその新興業者ではないか。

「つまり何が分かったの?」

「東京ユニオンKKの正体がうっすら見えてきたが、それだけでなく紅梅キャラメルが最初に製造した【シロップ類やココアキャラメルの「甘味の素」】の正体が甘藷デンプンであるという可能性も出てきた」

「それはどういう意味だい?」

「紅梅キャラメルの工場で、製造工程でダメになったキャラメルは固まって飴のようだった、という証言を聞いているからだ。水飴的なものはそれに近い存在かも知れない」

「なるほど。東京ユニオンKKを追いかけていたはずが、紅梅キャラメルの甘味問題にまで達してしまったわけだね」

オマケ §

「同じ小麦粉を使うものとして、【たこやき】という本も見てみたが、ぶっとんだ話ばかりであった」

「どんな話?」

  • 昭和初期の阪急百貨店の食堂で、白いごはんひとつを注文して、卓上に備え付けのソースをかける「ソウライ」がサラリーマンのあいだで人気を呼んだのは有名な話である。
  • (ソースの代用として)低品質の醤油に酢だけを混ぜた”醤酢”ショースなどと呼ばれる粗悪品も出回った。

「さすがに、ソウライもショースも知らなかったよ!」

「関西は奧が深そうだね」

下高井戸周辺史雑記