「いつも落ち着いて話すX-5と、いつも感情的なX-3。この二人は相互補完的な関係にあるのだろう」
「つまりなんだい?」
「X-1からX-5までの感情的な部分をX-3が誇張して代弁することによって、他の一同は自分の職務に集中できる。特にX-5は冷静さを失わないで済んでいる……と解釈できるわけだ」
「X-3は5人のガス抜き装置なんだね」
「それだけでなく、結果としてX-3とX-5に独特の魅力が産まれている」
「なるほど」
「それからX-3が5人の本音の代弁者であれば、彼こそが大人が押さえ込んでいる本音を垣間見せてくれる窓としても機能している」