「うん。分かった。この映画は面白い。良い映画だ」
「それで?」
「でも、これは宇宙をテーマにした映画ではない。差別をテーマにした映画だ。しかし、そういうことはあまり語られない。映画における差別を語らないのが日本の映画宣伝のパターン。でも、この映画は差別こそが見せ場」
「またしても、そういう映画だってことだね」
「そうだ。またしてもそういう映画だ。まあ、タイトルはアポロ計画なんとかにされそうになったが回避されたそうだが、実際には原題Hidden Figuresであって、そもそも今のドリームというタイトルも意味不明で酷いわけだがね」
「差別を撤廃させようと努力する映画が差別の対象になっている皮肉だね」
「有色人種のくせに、自分は差別する側に立ったつもりの滑稽な人種が日本人だからな。いくらでも滑稽な真似をするさ」
オマケ §
「他に気になったことはあるかい?」
「IBMの機械は、IBM 7090とIBM 711の名前が見えた。711は7090等で使用されたパンチカードリーダーらしい」
「なるほど」
「しかし、懐かしいね」
「使ったことがあるのかい?」
「無いよ。でもいろいろ勉強していると、7090の名前は出てくる」