2018年03月13日
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杉並区郷土博物館分館・区民参加型展示「江渡狄嶺(えどてきれい)資料展[1924旅]」

Written By: 川俣 晶連絡先

「さる理由により、このような展示が行われていると知った。高井戸という地名が出てきたら捨て置けなかったので、自転車で行ってきた」

「しかし、高井戸は下高井戸ではないだろう? 何か問題意識はあったのかい?」

「あった。【高井戸村字原】と三蔦苑の場所が記載されているがそれが全く解釈できなかった」

「それで、その問題は解釈できたのかい?」

「できた。実は三蔦苑の位置はほぼ分かっているという。でも、プライバシーの問題があるので、位置を明確化していないという。展示と図録でも、位置が明確に示されていない」

「なるほど」

「というわけで、実は位置を特定する方法はいくつかあるが、特定してはならないぞ。それは野暮というものだ」

「住居の存在場所が明確に分かっている富徳芦花と同じに扱ってはならないわけだね」

「状況が違う。みんなも、無理に位置を特定しようとするなよ」

「それでも気になる人は?」

「放射5号線、環八、神田川が作り出すトライアングルの内側、高井戸東に該当する部分のどこか……ということで満足しておけよ」

「展示の方はどうだった?」

「半分ぐらいは江渡狄嶺ではなく旅の話であった」

「江渡狄嶺が目当てだと肩すかし感はある。しかし、話題に一般性があるので、その分だけ間口は広くなっている」

「江渡狄嶺なんて興味がなくても入っていける切り口になるのだね」

「そうだな」

「どんな展示があった?」

「路線図とか、鉄道でヨーロッパまで行く地図とか、海路でアメリカに行く地図とか」

「それはそれで面白そうだね」