「面白いな」
「どこが良かった?」
「ここでポイントは、やはり無敵だったはずのラカンとクウネルが負けるところと、夕映とのどかが二人と同格に扱われているところだな。無敵などと言うものはあり得ないことと、成長はかつての無敵と肩を並べることが可能だと示している」
「それは絶望なのかい? 希望なのかい?」
「両方が一体となって区別されないところが面白い」
「でも、ネギは敗者になるね?」
「そう。雰囲気的に圧倒的な敗者になる。最終的に勝利する過程で敗北する少年漫画的な敗北ではない。本当に負けてしまう雰囲気に描かれている。これも面白いね。ネギの話でありながらおそらく魔法先生ネギま!では描けないものだろうと思う。主人公が刀太のUQ Holderだから突き放した視点でネギの敗北は描きうる」
「読んで良かった?」
「良かったねえ」