「見に行って良かったぞ」
「中身は良かった?」
「うむ」
「どこが良かった?」
「そうだな。寝返った奴、戦隊内対立、対立から独立して動くトリックスター。全部一つの戦隊の中で揃うほどバリエーションと人数が豊かなのはキュウレンジャーぐらいだろう。確かにキュウレンジャーは面白い。よくでいきている」
「人数の問題かよ」
「そうではない。人数が多いだけの戦隊なら他にあるが、キュウレンジャーは一人一人の独立性が高く集団行動を必要としない。人数が増えた分だけ物語が豊かになるのだ。というか、物語の組み立てが上手い」
「他には?」
「であるから、物語を構成するための人数は足りている。スペース・スクワッドは実は要らない。だから、スペース・スクワッドは基本的に物語の始まりと終わりを与えるために存在している」
「ジライヤの失敗で始まり、ジライヤが限界に達したところで帰還の必要が発生して物語が終わるわけだね」
「しかし、責任感ある上司ギャバンと、チャラい部下のシャイダーのコンビは上手かった。あれはあれで物語の駆動力として上手く機能していた。あれはあれで良い」
「なるほど」
「だから、彼らは本質的にヒーローではない;。蒸着してもそのプロセスをもう一度見たりはしない」
「他に何か気になったことは?」
「裏切るのがカメレオングリーンというのは上手いね。あれは、割と気楽でそういう役割からは一番遠いキャラクターだ。だからこそ、この役にはまる。彼女に味方する敵の女も良かった」
「映画の外では何か感想がある?」
「バルト9でキュウレンジャー。場所はビルの9階(ロビー階)、因縁の999だよ」
「だったら7月2日じゃなくて7月9日に見に行けよ」
「よっしゃラッキーっ!」
オマケ §
「トリックスターとして動くのが本当にトリックスター・テンビンゴールド、というのも良かったね」
「チョリース」
「鳳ツルギの大統領らしい苦悩も良かった。ラスボスの正体も意外性があった」