2019年01月11日
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京王御陵線はなぜ復活しないのか

Written By: 川俣 晶連絡先

 京王御陵線の一部は高尾線となって復活している。

 しかしながらめじろ台付近から多摩御料までの線路は廃止されて復活の兆しもなかった。

 なぜだろうか。

 何となく、京王御陵線が復活しない理由が見えてきた。

  • 高尾駅があれば多摩御料への参拝に問題はない
  • 高尾方面に接続できない (多摩御料から先に延伸できないので、他の方面にも接続できない)
  • 中央線と完全に競合する
  • 地元の足としての有用性が低い (地元は坂道の多い自動車社会である)

 ちなみに、中央線との競合は微妙だ。現在でも、狭間駅は中央線と近く競合していると言えないこともない。しかし、中央線は駅が少ないため、狭間駅にも乗降客は多いようだ。地元の足としての問題も微妙だ。御陵線が廃止されたときはまだ車社会になっていたとは言いにくい。

 しかし、それを含めても御陵線復活の可能性はなかったと言えるだろう。

 旧武蔵中央電気鉄道の経路を使って八王子から高尾山方面に延伸するにせよ、現在の高尾線の経路を受かって高尾方面まで延伸するにせよ、御陵線の西側部分は活用することができない。

 現在の高尾線の経路であれば、多摩御料へのアクセスと、高尾山口へのアクセスを両方同時に提供できる。更に高尾駅でのJRへの乗り換えも可能だし、新しく開発されためじろ台へのアクセスも提供する。これと比較すると、御陵線は見劣りしてしまう。

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