「すっかり遅れたがやっと読めた」
「感想はどうだい?」
「面白かったよ」
「具体的には?」
「前半刀太が悪者に見える」
「えー」
「これは、フェイトと同格ということだろうな。フェイトと同格の悪も飲み込んだ人格の大きさ。それゆえに、フェイトは刀太を同格と見なして食事に誘う」
「ふむふむ。刀太が認められたわけだね」
「しかし、物語は物語の要請上、フェイトを同格として扱うことができない。つまり、物語的な異分子になってしまい、自動的に物語から排斥される」
「真祖ニキティス・ラプスの登場といういうことだね」
「そう、次回への引きとなり、読者は続きを読まねばならないことになるが、実は提示された謎の多くは解決されていない」
「刀太のエネルギー源は明らかにされたじゃないか」
「実は今回提示された謎じゃないんだよね、それは」