2020年02月13日
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三百字小説『大爆笑 笑うヒザ』

Written By: 遠野秋彦連絡先

 ヒザとヒジが一緒に慰安旅行に出た。

 だが、駅から旅館までのバスが高いと知ると、「歩いて行こう」ということで話がまとまった。

 しかし、小さい丘を超えるだけで苦労は大きく、旅館は見た目ほど近くはなかった。

 二人とも足が疲れ果てた。

 「元気を出そう」とヒザが言った。「こんな時はダジャレを言って笑うに限る。ダジャレを言うのは誰じゃ」

 「笑えない。笑っているのはヒザ君のヒザだけだ」

 ヒザが笑った。

(遠野秋彦・作 ©2020 TOHNO, Akihiko)

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