2020年05月07日
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三百字小説『ナイター赤鬼』

Written By: 遠野秋彦連絡先

 ある日、赤鬼は野球のナイターに誘われた。しかし、赤鬼は野球に興味がない。それでもお付き合いと言うことでナイターに行った。

 すると、試合は感動的な展開になり、逆転サヨナラで観客は全員泣いた。

 赤鬼も泣いた。

 すっかりナイターに味を占めた赤鬼はナイターに通った。

 しかし、感動的な試合など多くはない。

 「泣きたい。もっと泣きたい!」赤鬼は焦った。

 これで泣けなければナイター通いは辞めよう。赤鬼はそう思って球場に行った。

 そして見事に赤鬼は泣いた。

 ファウルの打球が赤鬼の顔に命中して痛かったのだ。

(遠野秋彦・作 ©2020 TOHNO, Akihiko)

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