- 43 じいちゃんの究極奥義!
- 45 激震!最強のジェネシス!!
- 46 キャプテンの試練!
 44話だけサーバに残っていませんでした。しかし先が見たかったので飛ばして次を見ました。
                    
                    
                    即断はできないが…… §
                     まだ脅威の侵略者編を全部見直していませんから即断は出来ませんが……。
                     もしかしたら、第46話【キャプテンの試練!】は脅威の侵略者編でいちばん面白いかもしれません。
                     内容的には【キャプテンの試練!】というよりも【キャプテンの挫折】です。
                     予定調和的な熱血世界にしがみつき、世界が崩壊しながらもあくまで【サッカーやろうぜ】で乗り切っていた円堂がついに乗り切れなくなって壊れます。
                     攻撃の要だった吹雪が壊れ、事実上の最初の仲間だった風丸が壊れ、独学でゴッドハンドを使う超天才後輩の立向居が出現し、最強チーム【ザ・ジェネシス】が出現し、しかも友達だと思ったヒロトがそのチームのメンバー。全部同時に来てさすがの円堂も精神が壊れます。
                     とはいえ、壊れたのは円堂だけではなく、大なり小なり全員が壊れていると見なせます。円堂にボールを蹴る夏未も壊れているし、キャプテン就任を全力で拒否する鬼道も本当は壊れているし、敵すら壊れています。本来のエイリア学園の戦略からすれば雷門のチームは育てるべき存在です。ここで十分に育っていない雷門を叩きつぶしてしまうのはエイリア学園の戦略ですらありません。
                     もしかしたら、円堂のためにいびつなおにぎりしか握れなかった秋も壊れています。
                     過剰な期待で吹雪を追い詰めてしまったかもしれないと反省する面々も、やはり同じように円堂に過剰な期待をしていたのかもしれません。円堂が「サッカーやろうぜ」と言えば、全ての問題は解決して前に進めるような錯覚があったのかもしれません。
                     しかし、そんな便利な呪文はありません。
                     (そんな便利な呪文が存在するという前提の映画があったような気もしますが)
                    
                    
                    リカの存在の重要性 §
                     実はリカの存在が最重要ということに気付きました。
                     イナズマキャラバンの面々はエイリア学園と戦うという目的で参集したわけですが、実はリカだけは違います。リカだけは一之瀬ラブラブや!
                     仲間とも絆も縁が薄いリカが絶対的な理性の軸として存在するので、世界全体が狂っていることが明確になります。
                     一番常識外れの格好をしているように見えるリカが、最後の常識の砦となってしまう皮肉。
                    
                    
                    監督は監督でいてください §
                     夏未が瞳子に言う、「監督は監督でいてください」という言葉も意味深でいったい何を言いたかったのか良く分かりません。
                     しかし、瞳子が受けた衝撃は大きかったようです。
                     第10話「帝国のスパイ!」で夏未が冬海先生に見せた意地悪な態度を援用できるとすれば、かなり逆説的な要求だった可能性があります。
                     つまり、「監督はあくまで勝つための要求だけをしていろ」ということです。
                     要求をいかに消化するかは少年達の問題です。
                     監督が一緒になってショックを受けて悩んでいては前に進めません。
                     とすれば、ここで瞳子ははるか年下の夏未に心が救われています。
                    
                    
                    なぜ円堂は立ち直ったのか §
                     立向居の特訓を見てなぜ円堂は立ち直ったのか。
                     そもそも円堂が受け取った「諦めない心」とは何だったのか。
                     立向居のイナズマキャラバン参加をなぜ円堂は嬉しそうに歓迎したのか。
                     普通に考えると、これは良く分からない。
                     諦めてしまった円堂に対して諦めなかった立向居。
                     円堂だけが使えたはずのマジン・ザ・ハンドを修得してしまった立向居。
                     なぜ円堂はそんな立向居がチームに来ると嬉しいのか。
                     比較されると円堂は見劣りしてしまうのではないか。
                     ここで円堂が到達した境地は、おそらく【立向居は救済者】です。
                     つまり、【何もかも円堂が背負う必要はない】という境地です。
                     スーパー実力者としての立向居の参入はむしろ円堂には救いだったはずです。
                     とすれば、円堂が改めて受け取った「諦めない心」とは【支えてくれる味方がいる限り諦めない】です。逆にいえば、円堂は【支えてくれる味方】を見失っていたわけです。
                    
                    
                    引き裂かれた円堂 §
                     実は、ここから興味深い考察が導き出せます。
                     円堂はGKとしての円堂とキャプテンとしての円堂に引き裂かれていたと言えます。
                     だから、GKとしてはスーパープレイヤーだがキャプテンとは縁遠い立向居の参入は、GKとしての円堂の負担軽減としての意味があります。
                     チームの要としてみんなが待っている円堂と、GKの円堂はイコールではなかったとも言えます。GKが立向居でも、やはりみんなは円堂を待っているわけです。
                    
                    
                    まとめ §
                     というわけで、おそらくこのあたりのストーリーは【全員が敗者】ですね。
                     デザームは間違ったことをしていないのに糾弾されてしまいます。
                     ジェネシスは出番を間違えています。
                     円堂大好き少年の立向居はマジン・ザ・ハンドを修得してこいつは勝者かと言えば、実は大好きだったはずの円堂を精神的に追い込む一人になっています。
                    
                    
                    オマケ §
                     凄いぞ吹雪、扱いが完全に悪役だ!
                    
                    
                    
                    
                    
                     このあたりは、本放送では豪炎寺再登場を期待させる展開ですが、沖縄で待っているのは豪炎寺ではないと知った上で見ると、やはりまだ暴れそうな吹雪に期待が向きますね。