2020年06月21日
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イナズマイレブン・脅威の侵略者編第50話~第52話、ゲーム版動画感想

Written By: トーノZERO連絡先

  • イナズマイレブン2 脅威の侵略者 ファイア/ブリザード 動画パート
  • 50 うなれ!正義の鉄拳!!
  • 51 逆襲!イプシロン改!!
  • 52 復活の爆炎!!

おおまかな流れ §

 大海原中サッカー部との試合が終わるとデザーム率いるイプシロン改と試合になります。

 攻防の決め手を欠く中で、円堂は立向居のアドバイスで正義の鉄拳をパワーアップさせます。また、みんなの協力でエイリア学園の手先を上手く押さえ込めた豪炎寺がチームに入ってイプシロン改に勝利します。

 しかし、敗者のイプシロン改は消されます。

鬼瓦源五郎 §

 豪炎寺に変装してエイリア学園のエージェントを撤退させる、という展開は大人の世界の話ですね。本作には大人の世界と子供の世界があると思うなら、鬼瓦源五郎は間違いなく大人の世界の大物です。そして、彼に協力した豪炎寺と土方も大人の世界にいます。

 そして、大人の世界でのいざこざにケリが付いたとき、土方はそのまま自分の立場に留まりますが、豪炎寺は子供の世界に降りていき、円堂達に合流します。豪炎寺の本来の居場所は円堂のいる場所だからでしょう。

音村対鬼道 §

 音村対鬼道という頭脳戦も面白かった。

 根性論ではない司令塔と司令塔の戦いです。

 特に試合後に二人でゆっくり話をしている描写が良かった。

 二人だけの世界があるのでしょう。

円堂の変化 §

 円堂は孤高のキャプテンから急速に変化しています。

 津波が年上の頼れるアニキとして機能し、立向居が同じレベルのアドバイザーとして機能しています。

 それまでの円堂は、戦闘を突っ走ってみんなを引っ張っていく立場でしたが、ここからはむしろ、みんなに支えてもらう円堂になってきています。

 ですが、それこそがあるべきチームプレイです。

吹雪崩壊! §

 善良さを装う悪役キャラに成りはてた吹雪はシュートが決まらずに崩壊していきます。

 演出的に言えば、豪炎寺参加を盛り上げるために雷門のストライカーが不調である方が良いわけですが、吹雪はこれからですよ。雷門のストライカーとして期待され、なろうとしてなれなかった男の苦悩はまだまだ続きます。豪炎寺が戻って来て、ますます吹雪が焦点になってきます。

グングニル! §

 デザームのFW技はグングニル!

 イナダンで【必殺ファンクション・グングニル】が登場することを考えれば、グングニルの撃ち合いが見たかったような……。(デザームは大人雷門にも子供雷門にも入れないから無理か)

どこまでが演技? §

 エイリア学園側の動き。

 どこまでが演技か良く分かりませんね。

 デザームの言動、豪炎寺に付きまとうエージェントの言動。

 明らかに一部は【エイリア学園】というフィクションに沿った言動ですが、どこまでが演技なのか良く分かりません。

アニメのまとめ §

 ついにエイリア学園に負けっぱなしの人類が反撃を開始した!という感じでノリの良いエピソード群です。

 鬼瓦はエイリア学園のエージェントを騙して引っかけるし、円堂は進化するし、豪炎寺は戻って来ます。そして、イプシロン改には何とか勝利します。

 しかし、本当にこれが反撃開始なのかは分かりません。最後まで見れば瞳子監督を含め全員がエイリア学園の真の意図を誤解していたことは明らかです。しかも、吹雪は壊れてしまいます。

 ボールを穴に吸い寄せるGK技みたいなもので、勝利に酔ってエイリア学園が用意した穴に吸い寄せられているだけかもしれません。

ゲームについて §

 ゲーム版の【イナズマイレブン2 脅威の侵略者】については、キャラの解釈が同じではないのではないかという疑いがあったので、買ってみようと思っていました。

 その後、ゲーム版の【アニメーション監督:宮尾佳和】という情報を得て考えが少し変わりました。ゲーム版の動画パートを見たらテレビアニメ版と比較できると考えたわけです。

 同時に、【イナズマイレブン2 脅威の侵略者】のファイア・ブリザードともに中古だと激安だと分かり、両方を買ってみることにしました。(ただムービーはほぼ同じなので、片方だけでも良かったかも)

 結局、どちらのパッケージもクリア済みのセーブデータが保存されていて、ムービーを全てすぐ見られると分かったのでプレイは中止してムービーだけ見ました。(実は3DSのイナズマイレブンがダウンロードできたので少しやってみたが練習試合が突破できませんでした)

 ファイア・ブリザードの違いは自分が確認した範囲では以下の点。

  • OP・EDの歌が違う
  • 一部の絵が違う (最後の出てくるイナズマロゴが色違い)

 特に、ブリザードのエンディング【あいつは太陽ボーイ!】はテレビアニメでは使っていない歌だと思います。また同じ歌でもフルコーラスなので印象が違います。

 どうでもいい余談ですが、凄く渋い【あいつは太陽ボーイ!】を歌っている宮原永海は木暮の声優……。木暮から最後のイタズラを食らった気分。

ゲーム版とテレビアニメ版の解釈の相違 §

 ムービーしか見ていないので確実な判断ができるわけではありませんが。

 ゲーム版のストーリーはテレビアニメ版に比べると平凡だという印象です。

 おおまかなストーリーはほぼ同じであり、同じ人物、同じ場所が出て来ます。最後に風丸がフードをかぶって出てくるのも同じ。

 ですが、キャラの屈折した描写が全くと言って良いほど見て取れません。

 まあ、プレイヤーの自由になるゲームという性格上そんなものは入らないのも事実でしょうが。

 ですから、ゲーム版とテレビアニメ版ではストーリーは同じだがキャラの解釈は別物と思います。おそらく、ゲーム版の瞳子監督はただのスポーティーで厳しくて格好いいだけの女性です。テレビアニメ版のこじらせた屈折キャラとは違います、たぶん。

 ネットには以下のような情報もあります。

https://dic.pixiv.net/a/%E5%90%89%E8%89%AF%E7%9E%B3%E5%AD%90より

作中では監督としてだけではなく、一人の人間として雷門イレブンと共に大きく成長していくが、アニメでは彼女の成長が見て取れるシーンのほとんどがカットされている(もっとも、アニメでカットされたシーンが多いのは瞳子だけではないが)。

特に、ゲーム2終盤の「子供たちを助けるために高熱の扉を素手でこじ開ける」というエピソードが省かれたことを惜しむ声は多い。

 ですが、おそらく違います。テレビアニメ版の瞳子の物語は成長というよりも、屈折からの解放です。また、「子供たちを助けるために高熱の扉を素手でこじ開ける」なんて熱血行動はテレビアニメ版瞳子らしくない感動的な行動です。

 おそらく、ゲーム版に存在する【通俗的感動】の拒否の上に成立しているのがテレビアニメ版【脅威の侵略者編】です。だから、テレビアニメ版【脅威の侵略者編】の少し辛すぎる味付けは、ゲーム版の少し甘すぎる味付けとセットにすることで意味を持つのではないかという気がしました。

 まあ気がしただけで根拠は無いのですけどね。ゲームはプレイしていないし。

オマケ §

  • 脅威の侵略者編はイナイレ界のZガンダム
  • イナダンはイナイレ界の新約Zガンダム

 ……というのを考えてみました。

オマケ2・南国のストライカー編 §

「南国に炎のストライカーがいるって聞いたぞ」

「オレが炎のストライカー(に対抗意識を燃やす)伊那国島の剛陣鉄之助だ!」

「おお! ファイアトルネードを打てるのか!」

「いや、ファイアレモネードだ。スプラッシュ! 弾けろ!」

 考えてみると、脅威の侵略者特にテレビアニメ版は異端過ぎて、それをなかったことにした、アレスの天秤、オリオンの刻印につながっているとすれば、それだけテレビアニメ版脅威の侵略者編の価値も分かるというもの。確かにアレスの天秤、オリオンの刻印も好きだったのですが、今となってはキャラとして一番好きなのはテレビアニメ版脅威の侵略者編の瞳子監督です。イナダンのフランも良いのですが、少しキャラが夢想的でありすぎるので地に足が付いている瞳子監督の方が今は上かな。