2020年12月17日
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三百字小説『アンドロイド・アンドロメダ』

Written By: 遠野秋彦連絡先

 アンドロメダは、アンドロメダ星雲を目指す宇宙船のパイロットとして製造されたアンドロイドだった。

 アンドロメダ星雲は遠い。光の速さでも数百万年かかる距離なのだ。相対論的な効果で宇宙船内の時間が短縮されると言っても、人の寿命を越えた。

 アンドロメダは必死に頑張って長い航海に耐え、ついにアンドロメダ星雲との往復を完了して地球に辿り着いた。

 「さあ、人間たち喜べ。これがアンドロメダの石だ」と言って差し出すと受け取ったのは寿命がないアンドロイド達だった。

 「この石もっと欲しいからまた取ってきて」と彼らは言った。

(遠野秋彦・作 ©2020 TOHNO, Akihiko)

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