2021年01月07日
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新選健歩路案内(昭和18年)における【樫原神宮~二重橋前六百キロ 三原工業生徒の戦勝祈願行軍】

Written By: 川俣 晶連絡先

表紙

強歩行軍

樫原神宮ー二重橋前六百キロ 三原工業生徒の戦勝祈願行軍 §

大東亜戦争一周年記念日の昭和十七年十二月八日、宮城二重橋前広場に整列して声を限りに聖寿万歳を奉唱する一群の中学生があった。これぞ、広島県三原工業学校二三年生徒百名が征戦一周年を記念して大和樫原神宮、宮城間六百キロの強歩行軍を成就した感激の一時であった。(以下略)

雑感 §

 いかに太平洋戦争時の日本人がやっていたことが戦争ではなく戦争ごっこであるかが分かる。睡眠時間以外は休憩さえ取らせず、食事も歩きながら取り、倒れた仲間はみんなで抱えて広島から東京まで徒歩で歩かせるなど、中学生の子供に無理をさせすぎる。戦争中の緊急時にやって良いマスターベーションではない。

防諜に注意すべき戦時下のハイキング §

 この本の他のページには【防諜に心すべし】とも書かれている。念のために言えば、これはハイキングのコース案内の本である。これが戦時下だ。

防諜

宣伝・この本もよろしく §

表紙 ハイキングの歴史【改訂版】: 登山、行軍、そして探勝

表紙 戦時下のスポーツ: 戦争に祝福されたハイキング・排斥された女子水泳

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