「というわけで、アーヤと魔女(2回目)である」
「なぜ見たの?」
「まあジブリだし。でも、コロナ禍で恐いから劇場には行けなかった。なので初レンタル」
「何が見たかったの?」
「中途半端に終わったNHK放送版の続きがあるのかってこと」
「それが1回目だったというわけだね」
「そう。1回目だった」
「それで見てどうだった?」
「同じ終わりだった。これで本当に終わりらしい」
「えー」
「あと、けっこう話を知った上で見るのはきつかった。実はあまり爽快感がない。善人もほとんどいない。主人公は人を操るタイプの少女で、実はそんなに善人でもない」
「欧米的な意味での魔女だね」
「実は、そもそも魔女とロックシンガーがどちらも既に非日常なので、話のイメージが捕まえにくい」
「企画に難あり?」
「NHKやジブリのカラーとは合わない、もっとドロドロした話だなこれは。本来なら。これは長くつ下のピッピ的な話ではない。名劇的ではないというか」