2022年04月18日
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三百字小説『ねだられた学園』

Written By: 遠野秋彦連絡先

 学園長は孫には甘かった。

 「何でもおねだりしなさい。爺が買ってあげる」

 「じゃあさ。学園を一つ頂戴」

 「いいとも。十二の学園を経営する私には学園の一つぐらいお安い御用だ。で、欲しい学園はあるのかい?」

 「ネダラ・レダ学園」

 「ほう、女子高か。いいぞ。好きにしなさい」

 「やった!」

 孫はさっそく女子高の制服をビキニアーマーに変更させた。

 孫は登校してくるビキニアーマー女子高生の大群を見て満足した。「やはりビキニアーマーっていいね」

 「大変です、お坊ちゃま」と校長が慌てて駆けてきた。

 「なんだ校長」

 「全員受け付けに直行して退学届を出しています」

(遠野秋彦・作 ©2022 TOHNO, Akihiko)

遠野秋彦