峯田が入ったプロジェクトは終了する。
そんな社内で立った。
ついたあだ名がターミネーターの峯田だ。
「峯田はどのプロジェクトとも関係ない役職にすべきだ」
「総務はどうだ?」
「ダメだ。総務は、デジタル化推進プロジェクトを遂行中だ」
「社長室に勤務させよう」
社長室に栄転した峯田は、不採算プロジェクトを終了させる仕事を命じられた。
峯田は、プロジェクトを一つ一つ徹底的に吟味して、一つ一つ終了させていった。
そして気がつくと社内にプロジェクトは一つも残っていなかった。
(遠野秋彦・作 ©2022 TOHNO, Akihiko)