2022年08月22日
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三百字小説『グミ少女メグミ』

Written By: 遠野秋彦連絡先

 メグミは、グミキャンディーが好きだった。グミキャンディーさえあれば満足だった。

 しかし、新しく進学する学校では給食にグミは出ないと知って猛烈に怒った。

 両親はとても困った。

 先生が家に来てメグミに諭した。

 「このままでは、落ちこぼれ組にはいってもらうしかありませんよ」

 その時、メグミの目が光った。「落ちこぼれグミ! 私それに入る!」

 メグミは落ちこぼれ組に入るとグミキャンディーの研究に没頭した。

 落ちこぼれ組のみんなは、メグミの近くにいれば余ったグミキャンディーが食べ放題だと知って、メグミと仲良くした。

 ある日、一人が欲望に負けて全てのグミを食べてしまった。

 翌日から落ちこぼれ組はメグミ一人になった。

(遠野秋彦・作 ©2022 TOHNO, Akihiko)

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