「TTFCで見た」
「どうだった?」
「前半ははっきり言って面白くない。思わせぶりなイメージ映像ばかり」
「それで?」
「でも、後半になるとけっこう面白くなってくる。反乱軍が正義ではなかったり、ヒロインがあれだけ真っ直ぐで可愛いのに死んでしまったり。敵のロボはクライマックスで赤青の二色のキカイダーカラーになってしまい、それが醜悪な悪の象徴になる。ではハカイダーが正義の象徴かと言えば、必ずしもそうではない。彼は不正義に怒って破壊していくだけだ」
「では、これは良い映画? 好きな映画?」
「そこは微妙なんだよな。技術的に見劣りする部分はあるし、思わせぶりなイメージ映像的なものが少し多すぎる気もする。比較的感情移入しにくい。本当は一部始終を全て見届ける少年みたいな視点キャラがいると良かった」