Written By: 遠野秋彦
ミスターみじんこは、みじんこの料理人だった。腕は確かで、ミスターの称号が贈られるほどだった。
しかし、身体が小さく、料理を大量に作れないのが悩みだった。
「神様、僕はミスター巨人になりたいです」とみじんこは願った。
「その願い叶えよう」と神様がみじんこを巨大化させた。
みじんこは見事読売巨人軍の入団テストをパスして四番打者になり、ミスター巨人と呼ばれるようになった。
「あれ、俺って野球をするために巨大化したんだっけ?」
(遠野秋彦・作 ©2023 TOHNO, Akihiko)