2002年03月01日
トーノZEROアニメ感想アクエリアンエイジ total 3023 count

日常から非日常への鮮やかな転換

Written By: トーノZERO連絡先

 今日のアクエリアンエイジは、主人公が完全に状況の内側に入り込むエピソードでした。

 これまでのストーリーで、主人公を巡る日常は、どんどん異常化し、理不尽な世界と化してきました。それが極限に達したとき、主人公の前にはっきりと現れた非日常は、日常よりも筋が通り理解可能な世界であったのです。

 もし、最初から非日常が主人公の前に現れたら、主人公はそれを信じることもなかったでしょう。しかし、異常化した日常の中で追いつめられた主人公は、より筋の通る非日常に入って行くことが出来るのです。それは視聴者も同じこと。これまでじっくりと用意されてきた日常と隣り合わせの異様な世界は、今ここで軸足を非日常側に移すことによって、筋の通る世界に見えるようになったのです。

 じっくりと時間を掛けて、日常と非日常の狭間を描き続けてきた価値がここで発揮されたと思います。

 実に素晴らしい。

 サラスバディとして覚醒した山王依子も、幼いのに重責を必死に背負う阪元流水子も素敵。そして、苦悩する主人公もよく描かれています。

 まあ、細かいアラを捜せば切りがありませんが、今放送中のアニメの中でも、トップクラスの優れた作品ではないかと思います。

 と~のは、こんな素敵なアニメを制作してくれるブロッコリーを応援しています。


ご注意: このコンテンツは、「バーチャルネットライター と~のZERO歳」と呼ばれるサイトに書き込まれた内容を変換して、本サイトに転送したものです。このコンテンツの内容は、「と~のZERO歳」という仮想人格が書いたものという設定であり、謎のアニメ感想家トーノ・ゼロと限りなく近いものの、必ずしも同一人格ではないことをお断りしておきます。