今回のLAST EXILE。
前回の流れで、主人公が軍用機に乗って大活躍かと思いきや。意外にも、素人の限界を露呈した感じでしたね。でも、それはリアリティというものです。初めて乗った直後にいきなりビームサーベルをザクのコクピットに突き立てるという展開よりも、はるかに説得力があります。それに加えて、そういう展開だからつまらない、ということは全く無く、緊迫感のあるドラマが続いて目が離せませんでしたね。
細かいところでは。
パワーをコントロールできず、急降下して急上昇して失速するという描写。
飛行甲板に出た整備兵が見た敵メカ。人間の等身大の視点から見る描写が良いですね。
空中艦側面に取り付く敵メカ。銃撃と侵入。艦と敵メカと人間のサイズがシームレスに続いて描写されているスケール感が凄く良いです。
「こんなの、ヴァンシップじゃない!」戦闘機というのは、そういうものですね。マイクロソフトのフライトシミュレータでセスナを飛ばした直後に、リアルなレシプロ戦闘機のフライトシミュレータをやると分かるでしょうか?
被弾した機体の着艦。
直進せず流れていく弾道。
とぼけた敵の少年の指揮官。
「シザーズからインメルマンターン。やるね、あいつ」という台詞。
残弾ゲージの描写。
あの暴れ回る機体なのに出力を上げても振り切れない恐怖。
撃たれる瞬間、撃たないで口で「バーン」という敵の少年。
ブリッジに取り付いた敵機が撃破されて落ちるシーン。この一瞬のシーンが見事。
戦場に接近する機体の視点。遠距離から見る戦闘シーンの見事さ。こんな映像、なかなか見る機会がありません。この距離感の描き方の大胆さ、見事さは、特筆に値すると思います。手間も掛かってます。
レッドアウトするラヴィ。
空中艦から離れていく無数の敵メカのある意味でモブシーンとでも言うべき映像。
無数の敵機とすれ違う恐怖感。
積み荷の女の子に渡される水のプレゼントという、人間ドラマとしての洒落た良いシーン。
ワイヤーにフックを引っかける着艦シーン。
「今夜のディナーは特配よ」と言われて喜んでしまう一同。そして、格納庫の宴会。ここで特配という配慮を出せる、というのが、さりげなく艦長のリーダーとしての優秀さを演出していますね。
そして、最後にレッドアウトして役に立てなかったことに涙して、「クラウスごめんね、私がんばるから」というラヴィ。この涙がたまりませんね。優れた戦闘描写の全てと比較しうる重みがある涙です。これを見せられたら、次回も見ないでは済まされません。
と~のは、ともかくLAST EXILEを多面的に応援しています。
ご注意: このコンテンツは、「バーチャルネットライター と~のZERO歳」と呼ばれるサイトに書き込まれた内容を変換して、本サイトに転送したものです。このコンテンツの内容は、「と~のZERO歳」という仮想人格が書いたものという設定であり、謎のアニメ感想家トーノ・ゼロと限りなく近いものの、必ずしも同一人格ではないことをお断りしておきます。