「ビジネス・ソフトは米国製にボロ負けだがゲームだけは強い。日本のゲームは高い国際競争力を持っている」というのは間違いだとする記事を偶然見つけました。
ゲーム業界，日米逆転の危機--東大ゲーム講座仕掛け人に聞く
https://biz-inno.nikkeibp.co.jp/biztech/bt/article20030610.shtml
この内容は、私が漠然と感じていたことに対して、「ああ、そうなのか」と思わせてくれました。
私が漠然と感じていたこと、とは、日本のゲームの低迷感です。
プレイステーションは面白かったと思います。いろいろ、オリジナリティのある意外性のあるゲームがありました。ジャンピングクラッシュ(やったのは2だったけど)とか、パラッパラッパーは、こんなゲームもありかと思わせる新鮮さがありました。しかし、今は、そういう新鮮感をあまり感じさせてくれません。
どうも、ゲームの開発コストがべらぼうに上がった結果、売れるかどうか分からない大胆な新しいものがやりにくいのだろうか、という印象もあったのですが。
この記事では別の視点が提示されていますね。1つには、ゲーム開発者がコミュニケーションしないという問題。それから、「プレステ2の登場で脱落者が出始めた」という話です。
プレステ2のやばさ、というのは、どこかで聞きかじったような気もしますが、やはりこれが悪であったか、と思いました。初代プレステというのは、噂によれば、非常に簡単にゲームを開発できる技術的なハードルが低いものだったようです。それに対して、プレステ2はハードルが高いと。そんな噂は聞こえていました。実際、SONYの言い分を見ていると、凄い半導体技術で凄い性能のチップを作ったから、それで良いじゃないか、という風に聞こえるような気がします。(気がするだけですが)。でも、ゲームの面白さというのは、ハードの性能で達成できるものではないですね。凄い映像がいくら作れても、それはゲームから見れば不可要素に過ぎません。逆に、ゲームもソフトウェアとすれば、ソフトウェアの開発コストを下げることは非常に重要な課題であるはずですが、プレステ2はコストを上げてしまっているようにも思えます。
逆に、Xboxはゲームを作りやすいという指摘は重要だと思います。もしかしたら、とりあえずプレステ2を滅ぼして、Xboxに天下を取らせることが、日本のゲーム業界を再起させる起爆剤になるかもしれません。一見、日本企業のSONYの製品を滅ぼし、アメリカ企業のマイクロソフトの製品を普及させることが日本のためになるという主張は矛盾しているように見えるかも知れません。しかし、ゲーム機本体のハードなど、しょせんは、コンテンツの入れ物となるつまらない箱に過ぎません。それを日本企業が提供しなければならないと思い込んで、本質を見失っても、あまり良い未来は無いような気がします。
という話が本当かどうかは知りませんが。
昔は、家庭用ゲーム機用のプログラムを書いたことがある立場からすれば、こういう問題をうまく解決して、往年の輝きを取り戻して欲しいですね。
