2003年09月13日
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旧朝香宮邸・東京都庭園美術館・生誕120年マリー・ローランサン回顧展

Written By: 川俣 晶連絡先

 今日は、旧朝香宮邸に行ってきました。

 現在の名前は、東京都庭園美術館。東京都庭園美術館というものが目黒にあることは知っていました。しかし、それが古いいわれのある建物を使っているということは知りませんでした。たまたまそれを知ってしまったところ、急に行ってみたくなりました。更に、現在やっている「生誕120年マリー・ローランサン回顧展」が15日で終わると、しばらく中に入れなくなります。行くなら今日しかない、ということで行ってきました。

 旧朝香宮邸は、アール・デコの珍しい貴重な建築である、ということのようです。実際、アール・デコと言われても良く分かりませんでしたが、この建物を通じて少し分かってきたような気がします。

 機能的でシンプルではあるものの、装飾性もある興味深い建物でした。たとえば、階段の踊り場で、つい上を見上げて立ち止まってしまいました。

 ずっと非公開だったそうですが、こういうものが非公開のままにならず、見られるようになっているのは良いことです。

 それはさておき、本当は建物だけ見ても良かったのですが、中に入るには「生誕120年マリー・ローランサン回顧展」の入場券を買わねばなりません。というわけで、大枚1200円を出して入場しました。

 マリー・ローランサンの絵は、もしかして始めて見るものかもしれませんが、これも興味深いものでした。展示も建物も両方興味深くて困ってしまう状況でした。

 気付いたのは、女性と動物がモチーフとしてよく用いられていること。男は影が薄い感じです。女性の画家でありながら、こういう傾向になるのは面白いですね。セクシーな踊り子や、女と女が少しエロチックさを感じさせる構図で並んでいたりする絵は、少し同性愛っぽい印象もあるし、そこに動物が絡んだりするとm獣姦っぽい雰囲気も少し出ます。しかし、それ以上に、ナルシスト的な感じがあるような漠然とした印象を受けました。

 それから、途中で作風を変えていくところが、なるほどという感じを受けました。成功したら、過去の自分を破壊して次に進まねばならない、という性向があってこそ、アーティストというべきものでしょう。もし、それが失敗して、過去の栄光ほどのものをもう一度掴むことができないとしても、やはり進まねばなりません。そういう軌跡が見えたような気がすることも、見応えの1つでした。

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