今日は、東京藝術大学の特別展観「仏を観る」展というのに行ってきました。どこに行くか調べているうちに、これが明日までということが分かったので、ここに行くことに決めました。
場所は上野。上野は、いろいろな施設があって、全貌を把握し切れていません。昔は、動物園と不忍池ぐらいしか意識していませんでしたが。今は、不忍池の向こうの旧岩崎邸庭園から東京国立博物館まで、かなりの範囲が意識されています。しかし、別の方角に歩くと、東京藝術大学もあったわけですね。
というわけで、山手線で上野まで行って、そこから地図を見ながらテクテク歩き、入り口の守衛さんに場所を聞いて行きました。
これが行われている陳列館というのは、東京藝術大学大学美術館という建物とは別物です。
陳列館は、
鉄筋3階建
延569平米
昭和4年(1929)5月竣工
岡田 信一郎 設計
(https://www.geidai.ac.jp/museum/concept/chinnretsu_jp.htmより)
という、なかなか趣のある古い建物です。
建物そのものが見られたのも良かったのですが、展示内容もとても面白いものでした。
仏像をレーザーでスキャンして立体データで保存するという記録映像。
エックス線で内部の構造を調べた結果。
新薬師寺の薬師如来坐像と十二神将というような古いものから、明治時代に入って作られた比較的新しいものが出てくる深い歴史の長さ。
仏像の美術品としての美しさ、魅力。
そして、実際にこれを作るための手順と内部構造。
特に、芯として板材の組み合わせが作られていたり、釘やかすがいなどが内部に埋まっていたりするエックス線写真は、かなり新鮮なものに見えました。
立体造形にちょっとだけ足を踏み入れた立場からすると、この内部構造や手順は、なかなかに興味深いものでした。
これは、とても面白い良い展示だったと思います。
さて、これを見終わったあとですが。
公園に立っていた地図で近くにあることが分かっていた台東区立下町風俗資料館付設展示場へ向かいました。下町風俗資料館は不忍池の脇にある面白い施設で、既に2002年09月29日(ほぼ1年前)に訪問しています( https://mag.autumn.org/Content.aspx?id=20020929151948 )。その付帯施設が離れた場所にあったわけですね。ここに行ったときには、そこまでまわる余裕がなかったのでしょう。ですが、すぐ近くにそれがあると分かれば、立ち寄らない理由もありません。
というわけで、行ってみました。
昔の酒屋の建物を移築して公開しているものです。古い、いろいろな道具も置かれていて、古い建物が好きな私としては、なかなか面白いものでした。まあ、この建物が1つあるだけなので、ここを見に来るだけだとすれば、物足りないかも知れません。しかし、近くに行く用事があれば、寄ってみる価値があると思います。
これを見終わってから、千代田線の根津駅まで歩いて、そこから帰りました。