昨日、明日はどこに行こうかと思ってネットサーフィンして調べていたところ、偶然に、恩賜上野動物公園で特別展「江戸の動物たち」というものが行われていたことに気付きました。先週も上野に行っていますが、そのとき、恩賜上野動物公園の入り口に江戸開府400年という文字が掲示されていて不思議に思っていましたが、どうやら、この特別展の関係として出されていたようです。
この情報は、恩賜上野動物公園のサイトの中でもちょっと目立たない感じで掲示されていたので、以下に説明を引用します。
特別展「江戸の動物たち」
江戸開府400年を記念して、東京が「江戸」と呼ばれていた昔の、将軍や庶民の動物との関わりや、「東京」となった現在では見られない動物の生息状況などをパネル展示で紹介します。
期間: 平成15年3月25日(火)~平成15年12月28日(日)
場所: 東園コウノトリ舎を中心に園内各当該動物舎
※ なぜか「3」だけ全角なのは原文のママ
さて、丸い緑の山手線で今週も上野駅に降り立つと、いつの間にやら上野駅西部の地理は頭に入ってしまったらしく、迷うことなく歩けました。ともかく鳩が多く、家族連れが多く、観光客も多く、様々な種類の外国人も目立ちますね。
チケットを買って入ると、さっそくイベントの説明などの掲示が目に入ったので、特別展「江戸の動物たち」の説明を求めて掲示を見ると、他のイベントばかりで、それが見つかりません。
そのため、もしや日付を間違えたのではないか、と焦りました。終了の日付は確かにチェックした記憶があるのですが、開始の日付はあまりちゃんと見ていなかったのです。
まあ、その場合は出直せば良いか、と思い直して、動物を見始めると。
途中で、それらしい掲示を見つけました。江戸時代などの動物に関する逸話などが書いたものが掲示されています。その内容はけっこう面白いものでした。途中で、これらの掲示内容をまとめて掲示しているらしい場所を見つけました。閑々亭の近くの横道の裏手だったような気がします。これが本当にすべての掲示内容なのかどうかは、全部見てこなかったので分かりません。しかし、そこに掲示されたものを全部読んだので、まあ今回の目的は果たしたようなものと判断しました。
さて、閑々亭と書きましたが、これは動物園内にある古い建物です。将軍家光が「武士が風流をたしなむほど世の中が閑になったので、閑々亭と名づけるがよかろう」と言ったので、閑々亭という名前になった、といういわくがあるそうです。ここにあるのは彰義隊の戦いで焼けたものを復旧したものだそうです。小さな建物で、中に入ることもできませんが、こういうものがさりげなくある点が、恩賜上野動物公園の奥深さでしょうか。
それはさておき、順路を歩いてペンギンが見えた頃にはもう疲れ果てていました。もともと、疲れのたまった状態で出かけた、ということもありますが、広すぎ、内容が豊富すぎて疲れたという面もあります。
迷ったあげく、また来れば良いということで、帰ることにしました。
そこで考えたのは、どうせ帰るならモノレールだけは乗っていこうか、ということでした。しかし、ふと別のことが頭に浮かびました。園内の案内地図に書いてある五重塔が気になります。入り口近くから見えて気になった建物です。モノレールと五重塔。どちらを見て帰るか、ということを考えて、五重塔が勝ちました。
入り口近くに戻ってそこに行ってみると、それは立派で由緒のある旧東叡山寛永寺五重塔という建物でした。中に入ることはおろか、近づくことすらできませんでしたが、実に立派なものですね。安っぽい模造の建物とは違います。目の保養になりますね。
というわけで、「いつもは古い建物を楽しむために出かけるのに今日は動物園に行こう」と思って出かけたのに、結局、古い建物を堪能して帰ってくるという妙な結果となりました。世の中には、こういう不思議なこともあるのですね。