意図しない偶然により、突如忙しくなって、ここ1週間ほどは本当に大変な日々を送っていました。
それも一段落して、今日は少し余裕があるはずでした。今日は背中が痛くて、余裕を持たせないと、身体に問題が起きそうという状況だったので、それは余裕を持たせなくてはならない状況でした。
しかし、さることにより、余裕が無くなってしまいました。
切っ掛けは村田真さんがxml-usersメーリングリストに投げた以下のメッセージです。
https://www2.xml.gr.jp/log.html?MLID=xmlusers&N=8583
ここに出てくる「おもにtrackback」という言葉が直接的な原因です。
(正確に言うと、これより数時間前に、村田さんの自身の口からTrackBackという言葉を聞いているのですが、その時はその意図を受け止め切れていませんでした)
このあとの経過は、このあたりにあります。
(途中でスレッドが切れてしまっているので、2本)
https://www2.xml.gr.jp/log.html?MLID=xmlusers&TID=8584&F=0&L=10&R=1
https://www2.xml.gr.jp/log.html?MLID=xmlusers&TID=8586&F=0&L=10&R=1
ともかく、TrackBackという言葉はどこかで見かけていたかも知れませんが、軽く流していて意識したことはありませんでした。それが突如浮上してきたので、大あわて。余裕も吹き飛び、いろいろ調べて勉強してしまいました。
そして分かったことは、「これは面白そうだ」ということです。
TrackBackとは、あるコンテンツに対して何かを言っているコンテンツが作成された時点で、言っているコンテンツが言われているコンテンツに対して、「言っているよ」ということを伝える技術です。これによって、言われた側のコンテンツは、「自分に対して何かを言っているコンテンツの一覧」を自動的に組み立てて提供できます。
このようなコンテンツ間の言及は、blogの世界で重要な役割を持っていますが、日本でも日記系サイト(日記を公開しているサイトという意味ではないことに注意)でも、よく見られたものです。日記系サイトでは、他人の日記を参照しながらコメントを書き、それに対するコメントが更に別の日記に書かれるような状況がありました。こういう作業が、標準化され、自動的に進行するというのは面白いことです。
もう1つ、面白いところは。このTrackBackの技術が、RESTをベースにしている点です。RESTというのは、WebサービスやSOAPのアンチテーゼとして出てきたもので、シンプルであるのが特徴です。無意味に重く、しかも肥大化を続けるWebサービスの世界が、本当に我々利用者に幸せをもたらしてくれるかは、かなり疑問があるところです。実はWebサービスで実現する応用のかなりの部分が、遥かに単純なRESTで実現できてしまうとしたら、その方がスマートではないかという感もあります。
というわけで、さっそくMagSite1に実装してみようかと思いましたが、相互にインタラクションする必要があると同時に、適切な情報を保管してコンテンツに付加する必要もあるので、サクッと1~2時間ソースをいじって完成するようなものでもないようですね。ちょっと手間が掛かりそうです。
それに加えて問題が2点あります。1つは、リクエストを投げる場合の文字エンコーディングを指定する方法がTrackBack仕様書に無いこと。いくつかの提案が行われているようなので、それに沿ってやってみようと思います。もう1つは、TrackBack仕様書に書かれたHTML文書から情報を抜き出すサンプルソースがPerlで書かれていて、さっぱり分からないこと。まるで呪文ですね。
ちなみに、仕様書はこのへんにありました。
TrackBack 1.1:
(英文)
https://www.movabletype.org/docs/mttrackback.html
(日本語訳):
https://lowlife.jp/yasusii/stories/8.html
余談ですが。
タイトルの「突如浮上したTrackBackという新技術の衝撃」というのは、私にとって目「新」しい「技術」が「突如」話題になって、私が「衝撃」を受けたという意味です。TrackBack自身は、ここ数日のうちに生まれた新奇なものではありません。(なんだい、オチがついたのか……汗)