オリジン §
アムロを調べる科学者達、というアニメ版にはなかったシーンがなかなか残酷ですね。
ホワイトベースが入る入り口の構造も、より実際にありそうな形に変更されているのが、なかなか良いですね。
ミライの表情も、なかなか魅力的に描けていたと思います。
トニたけ §
やられました!
単行本が出て、順調にああいう世界が続くかと思いきや。
玩具、模型、ジオラマで漫画を構成するとは。しかも上手い!
模型も、通常のガンプラだけでなく、フィギュアまで使って兵士の存在感も感じられて、ちゃんと人のドラマとして読めるし。
しかも、このオチは! 素晴らしすぎます!
更に、リアルタイムで初代ガンダムを見ていた人のため、と最初から断って書かれた大胆さ! それを補って有り余る面白すぎるオチなので、許します! (リアルタイムで初代ガンダムを見たのも事実だし)
対談 水谷修と富野由悠季 §
対談そのものも興味深いことが発言されていますが。
それはそれとして、特に良かったのが、以下の富野さんの言葉です。
298ページ
ただ、ここ数年もっと困ったなと思っているのは、二足歩行のロボットを開発している人たちなんです。エレクトロニクスを含めた機械工学をやっている人たちが、二本足の自立歩行するロボット開発に血道をあげています。かなり知能レベルの高い人たちが、そういうものに手を染めているという現実に、いい加減そんなことやめなさいって、僕は言いたいんです。そんなのは人類を破滅に導く道具でしかないんだからって。
これは嬉しい言葉ですね。私も言いたいですよ。そんなことはやめさないって。しかし、そういう意見はほとんど理解されません。ところが、あの富野さんが、こんなことを言っていると知るのは、とても心強いですね。(まあ、富野さんも私も、異端の少数派であるという共通項があるだけかもしれませんが)
というわけで、これを読めたことと、トニたけのあまりに衝撃的な作品を足したら、これはもう買って正解だったと思います。