2004年07月31日
トーノZEROアニメ感想ポケットモンスターtotal 16251 count

「七夜の願い星 ジラーチ」感想・何でも願いを聞いてくれるポケモンの願いを聞いてあげるサトシ達一行!?

Written By: トーノZERO連絡先

 謎のアニメ感想家(笑)、翼の騎士トーノZEROのアニメ感想行ってみよう!

 7月13日に放映された映画「ポケットモンスターアドバンスジェネレーション 七夜の願い星 ジラーチ」の感想。

あらすじ §

 バトラーはかつてマグマ団に所属し、グラードンを再生する研究を行っていました。しかし、エネルギー不足で上手く行きませんでした。マグマ団の者達は彼をあざけり、バトラーは彼らを見返そうとしていました。

 バトラーが注目したのは、千年に7日間だけ目覚めるポケモン、ジラーチが千年彗星から得る力でした。

 ジラーチにはパートナーとなる少年が必要とされます。

 ジラーチが目覚める千年彗星が見えるその日に、マサトはジラーチの声を聞きます。

 バトラーは、自分の意図を隠してマサトをジラーチと会わせパートナーとします。

 ジラーチは何でも願いを叶えてくれるというので、マサトはお菓子が欲しいと言います。たくさんのお菓子が出現しますが、それは近くの店から瞬間転移されたものでした。

 バトラーの真の意図を知ったマサト達は、バトラーの助手であるダイアンに助けられてバトラーから逃げだします。そして、ジラーチを本来いた場所に戻そうとします。

 バトラーは、先回りして、そこで待っていました。バトラーは、ジラーチを捕らえ、グラードンを復活させます。しかし、それは何もかも破壊する凶悪な怪獣でした。

 バトラーは、こんなものを復活させたかった訳ではないと思います。そして、グラードンを復活させた装置を逆転させることで、グラードンを消せるというアイデアを思いつきます。そのためには、ジラーチの協力が必要です。ジラーチはバトラーの本心を見抜いて彼に協力します。サトシ達も、バトラーに協力します。

 グラードンは消えます。

 ジラーチは、マサト達に子守歌が聴きたいとお願いします。

 子守歌を聴きながらジラーチは岩の固まりに戻りました。

感想 §

 欠点がないとは言いませんが、それを補って有り余る長所の多い映画ですね。

 あまり期待しないで見たのですが、予想以上に素晴らしい映画でした。

 特に、バトラーが装置を逆転させるためにカプセルを反転させたとき、それをポロッと取り落とすシーン。遙か下に落ちていって、もうダメかと思いきや。そこに、さっと飛行ポケモンに乗ったサトシが飛んできて、それを拾い上げるところが意外性満点で素晴らしいですね。しかも、そのあと、サトシは指を立ててバトラー微笑んだりします。このシーンがあるだけでも、この映画は肯定できてしまいます。

 更に、この映画がマサトを主人公とした映画であるという視点からこのシーンを見ると、このシーンの重要性が見えてくる感じがあります。マサトから見て、サトシは最強、憧れのお兄ちゃんです。マサトの理想はパパであるとしても、サトシは身近にいて一緒に冒険する仲間の中で、最高の憧れのお兄ちゃんです。そして、バトラーはといえば不思議なことを次々と起こす魔法使いのような凄いお兄ちゃんです。この二人のお兄ちゃんががっちりとタッグを組んで取り組めば、最強無敵。そんな雰囲気が醸し出されるシーンですね。

 他のシーンにもいろいろと良いところがありますね。

 まず、千年彗星を見に来るというところがロマンがあって良いですね。

 そして、ハルカとマサトの寝顔の可愛さ。ハルカは頭のバンダナ(?)無し。マサトは眼鏡無しでちょっと新鮮かも? (ちょっとハルカ口調かも?)

 移動遊園地が来るというビジュアルインパクトも凄いですね。車両の大群がやってきて、何もない荒野に遊園地ができていくシーケンスが描かれているのが凄いですね。ワクワクします。

 そして、手品で作られるステージ小屋。この描写も凄いですね。意外性の固まりです。

 バトラーの手品も、まるで魔法のように見えながら、当事者となったサトシとマサトにはしっかりと種が見えていて、けして魔法ではないところが良心的ですね。

 一瞬、ママを感じさせるようなハルカの描写だな、と思ったらママの子守歌を歌っていました。ママの子守歌ということを台詞で説明する前に、絵でママを感じさせたというのは、素晴らしい演出力ですね。

 無からお菓子は出てこないという常識がきっちり抑えられているところも好感ですね。もちろん、瞬間移動は非常識ではありますが、非常識を描く部分と常識を描く部分のバランス感覚が秀逸です。

 ハルカの千年彗星のお守りも、なかなか趣がありますね。これによって、7日間の時間経過が説明的にならずに描写されています。しかも、最後の1つを折りたたみ忘れている、というのが意味深な終わり方ですね。全てを折りたためば願いは叶うわけですが、願いは誰かに叶えてもらうものではない、ということに最終的に行き着くわけですね。

 それは、ジラーチの最後の「お願い」にも関係します。何でも願い事を叶えてくれる存在として出てきたはずのジラーチであるのに、最後にジラーチは自分がお願いをします。そして、マサト達は自分のお願いを叶えろとは言わず、ジラーチの願いを叶えます。なかなか素晴らしい展開ですね。

 戦闘中には、次々と仲間達がグラードンに吸収されていく展開も凄いですね。仲間に、直接的な危害が及んでいます。ダイアンもバトラーをかばって吸収されてしまいます。マサト達はジラーチの力で助かりますが、瞬間移動はすぐ疲れてしまうはずなので、何回もそれで逃げられないだろうという緊迫感も生まれています。

 装置の逆転を提案するバトラーに対して、その申し出を信じないサトシ。あれだけ酷いことをやったバトラーですから、当然の反応です。しかし、ジラーチは即座にバトラーを認めてくれます。これが、この話の中では大きな救いとして機能していますね。そして、ジラーチも含め、最終段階では全員が「仲間」として助け合って戦っていたと思います。

 みんな、大好き。みんな仲間。歌を聴かせて。ジラーチのお願い。

 ジラーチの最後の台詞は、願いを叶える存在と言っても、ジラーチがドラゴンボールの神龍とは違うことを示していますね。

今回の一言 §

 エンディング最後のカット、風に吹かれる4人と1匹が凄く良い感じで描かれていますね。

Facebook

キーワード【 トーノZEROアニメ感想ポケットモンスター
【ポケットモンスター】の次のコンテンツ
2004年
08月
12日
ロケット団の仲間になって初めて気付くピカチュウの偉大さ!?
3days 0 count
total 9500 count
【ポケットモンスター】の前のコンテンツ
2004年
07月
29日
宇宙から来たポケモンは公開中の映画宣伝企画かと思いきやそうではない意外性!?
3days 0 count
total 3264 count

このコンテンツを書いたトーノZEROへメッセージを送る

[メッセージ送信フォームを利用する]

メッセージ送信フォームを利用することで、トーノZEROに対してメッセージを送ることができます。

この機能は、100%確実にトーノZEROへメッセージを伝達するものではなく、また、確実にトーノZEROよりの返事を得られるものではないことにご注意ください。

このコンテンツへトラックバックするためのURL

https://mag.autumn.org/tb.aspx/20040731231827
サイトの表紙【ポケットモンスター】の表紙【ポケットモンスター】のコンテンツ全リスト 【ポケットモンスター】の入手全リスト 【ポケットモンスター】のRSS1.0形式の情報このサイトの全キーワードリスト 印刷用ページ

管理者: トーノZERO連絡先

Powered by MagSite2 Version 0.36 (Alpha-Test) Copyright (c) 2004-2021 Pie Dey.Co.,Ltd.