2004年08月19日
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ソフト冒険記・SUSE Linux 9.1 Personal

Written By: 川俣 晶連絡先

 さる事情でSUSE Linux 9.1 Personalをインストールしました。

SUSE Linux 9.1が確かに動いたという証拠写真SUSE Linux 9.1が確かに動いたという証拠写真 [300x225] [600x450] [750x562] [1000x750] [1024x768]

 しかし、けっこう腹が立つことが多く、目的を達するのに困難そうに思えたので、これで消してしまうことにしました。

 一応、軽く何が起きたのかメモっておきます。

インストーラーがハングアップ §

 ISOイメージをCD-Rに焼いてそこから起動しました。

 すると起動途中でハングアップします。

 表示を見る限り、ハードウェアの認識に失敗している感じです。

 よくあるデバイスばかりの構成のPCなので、問題を起こすとしたらSCSIカードとそれに接続されたMOドライブぐらいかと思ってSCSIカードを抜いたら通りました。対応していないデバイスがあるのはしょうがないですが、ハングしちゃうのは困りもの。

 印象--;

まあとりあえずKDEやYaSTはちゃんと動いている §

 YggdrasilのGUI設定ツールがまともに動いてなかったことを思えば、天国です。

 しかし、今時、あんなものと比較する人はいないでしょうねぇ。

 印象++;

Webブラウザがすぐ使えた §

 DHCPベースのそこそこのネットワークの初期設定があって、すぐWebブラウザが使えたのは良かったと思います。

 印象++;

高機能カードゲーム §

 いわゆるソリテアのたぐいがたくさん収録された高機能のゲームが標準で入っていました。バリエーションと高機能さでWindowsに優る? 仕事に疲れるとスパイダソリテアしてる立場からは好印象。

 印象++;

Windows起動不能 §

 ブートOSを選択できる独自メニューがインストールされますが、ここに既にインストール済みのWindowsらしきものが見えます。これで、既にインストール済みのWindows 2000 Professionalを起動できるかと思ったら起動できなかった……。何か起動環境を壊してしまっているらしい……。

 印象--;

補足: §

 あとで調べたところ。

 Windows 2000の修復セットアップをいろいろなパターンで試したけれど、全てダメ。

 回復コンソールからfixmbrしてもfixbootしてもダメ。

 別パーティションにWindows 2000 Professionalの新規インストールを試みてもダメ。

 パーティションを全部消して全くのゼロから新規インストールしてやっと起動するようになりました。どうも、根拠はありませんが、致命的にパーティションテーブルが壊れているような印象です。ちなみに、HDDの環境はi815EのマザーのIDEチャンネルにDTLA-307045が接続されたものです。パーティションは4つですが、テストマシンですので、いろいろなOSを入れては消すということを行っていますので、それによって何か普通と違う条件が発生している可能性はあります。

 とはいえ、パーティションテーブルが壊れてるとすれば、それは不味すぎ。それだけでも、2度と入れたくなくなります。いかに、いつ全てが壊れても良いテストマシンと言っても、テスト用OSの再インストールの時間だって馬鹿になりません。

 印象-=100;

2004年9月6日追記 §

 読者より、これはWindowsとデュアルブートできないというLinux Kernel 2.6の問題ではないかというメールが来ました。

 この問題は、SUSEのあとでFedora Core 2のインストール時に遭遇したものだと思います。その時点で、SUSEで遭遇したのも同じ問題ではないかと考えて比較しましたが、同じではありませんでした。Fedora Core 2で起動できるとされる手順に相当する作業も行っていましたが、それでWindowsが起動可能にはなりませんでした。

 これ以上詳しいことは、当時のパーティションを全て消してしまったので、何とも言えません。

YaSTのRPMインストールが使えない §

 monoのRPMをごっそり持ってきて、これを入れろと言うので、全部選択してからインストールすると選んだら、ツールバーに膨大な数のアイコンが出てきてからしばらくして消えていき、結局何もインストールされていませんでした。エラーメッセージも無し。

 もっと調べて、RPMは1つ1つ依存関係を調べて、順番に入れないといけないと判明。FreeBSDのports感覚でラフに扱えないのですね。

 しかし、エラーをちゃんとユーザーに伝えないのは、ちょっと使いたくない感じ。

 印象--;

ifconfigはどこだ §

 慣れないデスクトップ操作にイライラしてきたので、konsoleを立ち上げてcdだのlsだのと叩き始めました。しかし、Windowsマシン側の情報をCOPY&PASTEしたりするに不便なので、telnetからsshでログインしたいと思いました。とりあえず、現在のIPアドレスはどこかと思ってifconfigと叩きましたがありません。

 もしかしたら、今時は他のコマンド使うのかも知れませんが、それしか知らない古い人間なので (汗。

 印象--;

2004年9月6日追記 §

 読者より、/sbinにないかというメールが来ました。

 確認したつもりではありますが、確認漏れが無いとも言い切れません。

 いずれにせよ、もう消してしまったので正確なところは何とも言えません。

リモート管理はVNCかJavaアップレットってマジですか? §

 YaSTのリモート管理を開いたら、いきなりリモート管理はVNCかJavaアップレットでやれと書いてあります。telnetのデーモンを立ち上げようにも、inetdが動いてないし。

 とりあえず、CUIで管理したいのにこれじゃ解決にならないし、特にJavaアップレットなどトラブルの温床は使いたくないので却下。

 印象--;

Apacheも無いのか §

 Apacheが入ってないのですね。入ってないというのは標準インストールで入らないという意味ではなく、CDに収録されておらず、YaSTからちょいちょいと指定するだけではインストールできないという意味です。

 このあたりを見ると外部からRPMファイルを持ってくるとインストールできそうですが、他のRPMとの依存関係があって、一筋縄では行かない感じですね。

 印象--;

2004年9月6日追記 §

 読者より、SUSE Linux 9.1 Personalはクライアント用だからサーバプログラムは入っていないのは当たり前だというメールが来ました。

 これはある種の誤解というべきもので、クライアント用のOSであっても、各種サーバ機能を持つことが必要とされるニーズがいろいろあります。それを満たすために、Windowsではクライアント用OSにもIISが入っています。Windowsのクライアント版にある以上、SUSEのクライアント版にもそれに相当する機能があると期待するのは、けして的はずれな期待ではないと思います。

トータル印象は赤字 §

 というわけで、印象の収支は大幅赤字となりました。

 これ以上、SUSEと格闘するのはもう勘弁、という気持ちになったので、次はFedora Core2を試してみたいと思います。

 他の都合からも、その方が有利だとろうということが分かってきましたので。

 もしかしたら、お金を出してSUSE Linuxのパッケージを買ったら、もっと印象は好転した可能性はあり得ます。しかし、これだけの経験をして、更にお金を出してまで確認したいと思うかというと、難しいところですね。

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