2004年12月08日
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.NET開発者のためのリファクタリング入門 - プログラミングの生産性をアップするリファクタリングとは -

Written By: 川俣 晶連絡先

 @ITにて下記の記事が公開されました。

著しいオブジェクト指向プログラミングのジェネレーションギャップ §

 この原稿の著者校正についたコメントや、その他の雑誌記事などを見て、オブジェクト指向プログラミングのジェネレーションギャップには著しいものがあると感じられました。

 それは、ある主張が正しいとか正しくない、というレベルの議論の問題ではなく、何が問題にされているのかという認識の段階でギャップが深すぎて、そもそも正しさに関する議論の土俵が成立しないということです。

 もちろん、この記事には私の解釈が入っていて、それが適切か、あるいは適切ではないか、という議論があり得ます。適切な異議申し立てに対しては、訂正もあり得ます。

 しかし、現実には、そのような議論を開始するために必要な最低限の知識、見識、常識のようなものが世の中の方に揃っていないケースが圧倒的に多いと感じられます。

 そこから考えると、このような特定テクニックに関する短い啓蒙記事など書いても、それが正しく伝わる可能性は低いと考えるべきかもしれません。もちろん、できるだけ分かりやすくするための努力は払っていますが、言葉による表現の努力は「常識という眼鏡」を通過できないケースがあります。実際、古い常識に縛られている人達も多いし、より新しくあろうとしていても「正しい、有効」と自称する多くの技術の中から、本当に価値あるものをより分けるのは至難の業でしょう。それを乗り越えるためには、もっと丁寧に、今回の記事を成立させているバックグラウンドとなる「本来あるべきオブジェクト指向プログラミング」(と私が思うもの)を誰にでも分かるように丁寧に解説した入門記事などがあると良いのかも知れません。

 ちなみに、仮にこのような記事を書くとすれば、それは比較的薄い書籍のボリュームに収まるはずだと思います。整合性の取れた1つのシンプルな体系であれば、その概要を解説するために、それ以上のボリュームを必要としていてはいけないと思うためです (実際、ケント・ベックのエクストリームプログラミング入門も、テスト駆動開発入門も薄い。マーチン・ファウラーのリファクタリングはやや厚いけれど、これはカタログだから話は別。カタログやクラスライブラリ・リファレンスは必然的に長くなりうる)

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