2004年12月11日
トーノZEROアニメ感想ケロロ軍曹 total 4276 count

今回は「ジュラシックパーク」に偽装した「のび太の恐竜」か!?

Written By: トーノZERO連絡先

 謎のアニメ感想家(笑)、翼の騎士トーノZEROのアニメ感想行ってみよう!

 今日のケロロ軍曹の感想。

サブタイトル §

第37話  2004年12月11日 放送予定

「ドロロ きたれ忍者教室へ であります」

「ケロロ の恐竜 であります」

あらすじ「ドロロ きたれ忍者教室へ であります」 §

 ケロロは金欲しさに、ドロロを先生とした忍者教室を企画します。

 しかし、生徒が全く来ません。

 落ち込むドロロ。

 やむを得ず、ケロロ達はドロロに自信を持たせるためにドロロの生徒になります。

 しかし、みなドロロの言うことなど聞かず、勝手に忍者になったつもりで遊びます。

 そこに、宇宙探偵コゴローが、探偵教室の生徒募集の邪魔をしているとクレームを付けに来ます。ケロロ達は勝手な忍術でコゴローと対決します。

 その騒動に夏美が怒って怒鳴り込んできます。

 ケロロ達は、ドロロを残して逃げてしまいます。

あらすじ「ケロロ の恐竜 であります」 §

 ケロロは金欲しさに、太古の恐竜を蘇らせました。

 しかし、コントロール装置が外れてしまい、ケロロ達は襲われます。

 ところが、あまりにベタベタな偶然が4つも重なり、恐竜は太古の昔に飛ばされていきます。

感想 §

 子供達のため、という言葉で先生を引き受けてしまうドロロ。まさに、ドロロの弱点が全開という感じですね。彼の子供っぽい甘さの部分です。そこがまた彼の可愛いところではありますが。同時に、不幸を自ら呼び込んでいるようで可哀想な奴でもあります。

 惑星棒を背負った忍者装束のモアちゃん、可愛いですね。

 後半は、ギャオちゃんが可哀想だというケロロがちょっと泣かせますね。そして、ボールを追いかけてザクレロゲートに入ってしまうギャオちゃんが、ちょっと哀れ。あれだけ暴れていても、ボールが気になるわけですね。そこに、ちょっとした何かの情感を感じてしまいます。

 「これだけは持って逃げないと」と馬鹿でかいガンプラの箱を持ち出そうとする馬鹿なケロロ。馬鹿な行為ではありますが、その馬鹿さ加減が他人事ではない業を感じさせます。まさに、そこの馬と鹿も呆れて見ているほどです。

今回の名台詞 §

ナレーション「地球に潜伏する宇宙人達に盆も暮れも正月もない」

 よく考えてみると、宇宙人の盆や暮れというのは、いったいどんなものなのでしょう?

感想 裏モード §

 裏のアニメ感想家(クックック)、裏トーノZEROのよい子が知らなくても良いアニメ感想行ってみよう!

 とりあえず、某人気アニメを見て凄く気分が悪くなった後にケロロ軍曹を見たんだがな。本当に、ケロロ軍曹という作品を見られて救われた気分だよ。僕らにはまだ幸せになれるアニメがあるんだ。こんなに嬉しいことはない! 念のために書くけど、作品が表現しているものが気持ち悪いのではなく、作品の基本骨格部分、作り手の態度が気持ち悪いんだな。いやいや、そんな気持ちの悪いことはすぐ忘れてケロロ軍曹の感想を語ろうじゃないか。クックック。

 まず、再登場の宇宙探偵コゴロー、「ハートのエンジンに火を付けろ!」とか「あばよ涙」とか、相変わらず宇宙刑事ギャバンっぽさが全開だな。でも、それよりもいちいち格好いいポーズを取るところの方がずっと面白いぜ。作画の手間を掛けてポーズを取らせているのだから、贅沢な見せ場だしな。

 忍者部隊のイメージシーンに、なぜか重なる三日月マーク。これは、忍者部隊月光ってことかな? 忍者部隊月光ってのは昔の特撮ドラマで、「拳銃は最後の武器だ」が有名な台詞なのかな。たったこれだけのシーンにもネタを仕込んでいるスタッフは立派だと思うぜ。ほとんどの視聴者は気付かないと思うのに、それでも仕込んでいるんだからな。もちろん、そういう努力が作品にもたらす緊張感は、誰が見ても感じ取れると思うから無駄ではないと思うぜ。クックック。

感想 裏モードの続き ついにドラえもんまでネタに使うか! こいつは最高だぜ! §

 後半は、ジュラシックパラダイスという恐竜を見せる施設を作って金儲けって話だ。

 もちろん、この名前から連想されるのは有名な映画のジュラシックパークだよな。

 でも、一見、ジュラシックパークをネタにしているようで、実は違うんだぜ。クックック。

 ずばり、これはジュラシックパークに偽装した「映画ドラえもん のび太の恐竜」に間違いないな。

 「ケロロ の恐竜 であります」というサブタイトルがその証拠になるぜ。中間が「の恐竜」になってるのは、ケロロ軍曹のサブタイトルの付け方のルールからすればおかしいぜ。頭に格助詞「の」が付くのは、日本語としても不自然だしな。これは、「のび太の恐竜」の「のび太」を「ケロロ」に入れ替えた名前にするために、あえて不自然さなサブタイトルを作ったと見たね。もちろん、この不自然さは、「ここにネタのヒントが隠されていますよ」という視聴者への親切なシグナルでもあるわけだな。そういう親切さもあるところが、ケロロ軍曹の良心的な一面だと思うぜ。クックック。

 もちろん、ストーリー展開も「のび太の恐竜」を彷彿とさせるよな。どちらも恐竜をコントロールするアイテムが出てくるし、最後に恐竜は太古の昔に連れて行くしかないわけだな。

 それに、本来タイムマシンが出てくるような話ではないのに、あまりに唐突に冬樹が「タイムマシンで過去に送り込めないか」というのも、タイムマシンを使いまくる「のび太の恐竜」を連想させる手がかりと言えるね。そして、あまりにベタベタな偶然の連鎖がなぜ描かれねばならなかったのかと言えば、このストーリー展開がケロロ軍曹世界の法則に従っていないからだと言えるね。いちいちナレーターが偶然を懇切丁寧に説明したのも、これが別作品の結末と整合させるために、あえてケロロ世界の法則性をねじ曲げているのだというヒントを示している、と思っても良いかもしれないぜ。クックック。

 いずれにしても、「のび太の恐竜」をネタにしたのは凄く好感が持てるぜ。何せ、長編劇場版ドラえもんといえば、自分は大人になったと思い込んでいるお子様達が、大人であることを強調するために切り捨てたがったりする対象だからな。それをあえて持ってくる態度は、大人の態度だと思うぜ。それに、長編劇場版ドラえもんには凄い傑作が何本もあって、大人のファンもいるぐらいだから、侮れないんだぜ。だからこそ、初期の傑作の1本の「のび太の恐竜」をネタにしたのは凄く好感ってことだな。クックック。

 いやほんとに。君が思っているよりも、ケロロ軍曹は何倍も良いアニメ作品なのかもしれないぜ。クックック。