今日は損保ジャパン東郷青児美術館の損保ジャパン東郷青児美術館 所蔵作品展 ―東郷青児と地中海の国々―に行ってきました。
本当はここに行く予定など微塵もないどころか、こんな場所に美術館があることしら知りませんでした。そこに行ったのは、もののはずみ、成り行きという奴ですね (汗。
かくしてこの場所に到着す §
本当は、頭が汗ばむのでヘアサロンサノで髪を切ってもらおうと思って出かけました。
しかし、年末の日曜日の午前中だからなのか混雑状況。
時間を潰すためにそのまま電車に乗りました。
「大水木しげる」展でも見ようかと思ったのですが、日曜日では人混みに紛れてしまうことが予想されます。映画館で「ハウルの動く城」も見たいと思って時間を調べましたが、上手く上映開始時間と噛み合いません。近場で何か無いかと電車の中でポケット版の地図の新宿近辺を見ていると。新宿高層ビル群の中に、損保ジャパン東郷青児美術館というものを発見。とりあえず、それが何か、そこで何をやっているのか分かりませんが、手近という理由で行くことを決定。
そんな理由で決めて良いのかって?
もちろん、良いのです。
意外な出会い、新鮮な出会いのためには、未知なるところにこそ出向くべきなのです。
そして、到着しました。
このような展示を行っているという告知も出ていました。
42Fまで上がると、新宿駅が一望できる絶好のロケーション。
素晴らしいですね。
グランマ・モーゼス・緑と赤の画家? §
グランマ・モーゼスの絵は、繰り返し緑と赤が共通のパターンとして出てくるような印象を受けました。極めて相性の悪い緑と赤を繰り返し使うのはどういうことなのか。見ながら考えさせられました。考えて結論が出るものではありませんが……。
東郷青児という面白さ §
東郷青児の絵の数々を見て、なかなか面白いと思いました。
目がやや大きめの女性の絵は、少女マンガであるとか、松本零士の美女を連想させます。シュールな絵もありますが、リアルな分かりやすい絵もあります。
そして、中東の女性を描いた絵の中には、何と顔を隠して身体を隠さずという「けっこう仮面」のようなものまで。挑発的なエロチックさです。
もちろん、これらがマンガの影響を受けたという話があるのかどうかは分かりませんが (時代的にどちらが先かは調べてみないと分からない)。表現的な興味深さを感じました。
ゴッホ、ゴーギャン、セザンヌ §
一応、この美術館の目玉という扱いなのでしょうか。
正直、東郷青児の方がずっと面白いと思いましたが。
ゴッホの絵は病的という印象を受けました。
セザンヌの絵はどうなのでしょうね。確かに上手いのですが、静物を描いているだけで、そこから何を受け止めるべきかイマイチ良く分からなかった感じです。
ゴーギャンの絵は、凄いと思いました。見事な立体感、奥行き感、色遣い。桁違いの力量を感じさせられました。