2005年03月25日
トーノZEROアニメ感想舞-HiME total 3328 count

決戦前夜、最後(かもしれない)食事がラーメンばかりという哀しい姫達!?

Written By: トーノZERO連絡先

 謎のアニメ感想家(笑)、翼の騎士トーノZEROのアニメ感想行ってみよう!

 今日の舞衣-HiMEの感想。

サブタイトル §

第25話「運命の刻へ」

あらすじ §

 学校からほとんどの者達が出て行きます。

 残るのはHiME関係者だけ。

 なつきは、舞衣の部屋に泊まり、即席ラーメンを美味いと食べます。命は、黒曜の君の神殿で豪華なラーメンを食べますが美味しくありません。

 なつきは生徒会長の愛を受け入れることを拒否し、戦います。そして、愛は受け入れないが大切な人だと言い、相打ち状態になって二人同時に消滅します。

 舞衣は、深優・グリーアと出合います。深優は、黒曜の君の神殿を探していました。

 その深優を阻止するために、命が立ちはだかり、戦いになります。

 舞衣は、炎から神殿の柱について説明を受けます。舞衣は1本1本柱が誰のものかを確かめます。しかし、いつの間にか1本多いと炎は言い、命が倒されたことが示唆されます。

 黒曜の君の前に出た舞衣は、彼から勝者の運命を聞きます。それは、水晶の姫として水晶に封じられることでしたが、彼はそうではなく、今回は本当の夫婦になって新しい世界を二人で作ろうと言います。

 舞衣はそれを拒否し、自らの心の中にある大切な人への思いによって、チャイルドを呼び出します。

 その前に、チャイルドを持った命が立ちはだかります。

 深優は炎と戦いますが、アリッサの声を聞き、自ら光を放ちます。

感想 §

 おお!!

 これだよ、これ!!

 生徒会室でお茶を飲んでいる生徒会長という静かな絵の中に、いきなりバイクで乱入するなつき。しかも、なつきのファッションは、顔が完全に隠れるヘルメットと、短いスカートから見える太ももというフェティッシュ感も満点。もちろん、バイクで突っ込めば室内はめちゃくちゃ。

 これはまさに名シーン。あるべき極上のシーンと言えると思います。

 映像作品を退屈させる1つの要素とは、日常シーンの舞台と、派手なアクションが行われるシーンが完全に分離されてしまい、視聴者サイドから見て「ああ、ここで派手なことが行われることはない」「場所が変わったから、ここからアクションだな」などと読めてしまうことです。まあ特撮ドラマなどでは、派手な爆発は採石場でやるしかない、というような事情から、このようなパターンに陥ることがあるのは、やむを得ない面があるでしょう。

 しかし、アニメでもこの手のパターンはけして珍しくありません。理由はよくわかりません。細かく描き込まれた日常シーンを崩壊させる描写は手間が掛かるからなのか、それともパターンにはまったドラマ展開に浸りきってしまうからなのか。

 ですが、何回も繰り返し日常ドラマの舞台として描かれた場所は、派手に壊れる描写というのは、映画的なぶっ壊しのカタルシスに通じます。壊すために用意された場所ではなく、別のドラマのために用意された場所が壊れるからこそ、そこに大きなカタルシスが得られるというものです。

 そういう意味で、このシーンは最高ですね。

 まず、お茶を飲む生徒会長というビジュアルを提示することで、そこが日常ドラマの場所であることを再確認させます。そこに、何の予告もなくバイクで突っ込んでくるなつき。部屋の中はめちゃくちゃになります。これぞ、破壊のカタルシス!!

 この演出センスは見事ですね。

 絵になります!

 もう1つ、深優の太股からミサイル、という描写も秀逸ですね。コンセプトとしてはサイボーグ009(の004)と同じということになりますが、その見せ方に色気があります。女性の太ももに隠されているという点も色気であると言えますが、それだけでなく、サイボーグ009での描写のようにパックリと大きく開いてミサイルが出てくるのではなく、まるでチラリズムのように僅かに開いてちらっと内部が見えるところが、強烈な色気を示していると感じます。たとえていえば、アニメ版キューティーハニー(第1作)の最終回で、空中元素固定装置を探して内部のメカを透視しているシーンに感じられる色気と相通じるものがありますね。つまり、機械仕掛けの女性に対しては、内部のメカニズムを見せることもエロチシズムに通じると言うことです。

 この映像センスも、非常に秀逸ですね。

 いやほんとうに、見せてくれるなぁ。

 その他、思いの大きさでサイズが変わるチャイルドの描写も、思いがストレートに映像表現に転換される良い設定ですね。ビジュアルインパクトがあります。

今回の名台詞 §

なつき「なら私は恋なんて知りたくない」

 恋は知らなくても、別の何かを知ることにはためらわなかったようですね。